働くことを辞めて、専業主婦となったママたちの世界で繰り広げられるマウンティング。仕事であれば役職などで上下関係が明らかですが、ママの世界に上下関係はないはず…。そこでマウンティングをして、少しでも上に立とうとするママがなかにはいるんです。

私の周りには夫自慢でもなく、自分自慢でもなく、娘自慢でマウンティングをしてくる困ったママがいました。

それはお家にお呼ばれした日に起こった

あれは娘が6歳のとき。年長になって仲良くなったお友だちAちゃんのお家に招待してもらった日でした。仲良く遊んでいる子どもたちを眺めながら、親たちはお茶とおしゃべりを楽しんでいたところ、どちらの子どももピアノを習っていることが判明。「やっぱり女の子だから、音楽を楽しんでくれたらいいよね~」と盛り上がっていました。

しばらくすると、Aちゃんのママが「せっかくだから、○○ちゃんピアノ弾いてみてよ」とうちの娘に提案。当時ピアノを弾くことが大好きだった娘は、「弾きたい!弾きたい!」と大喜びで演奏することに。娘は片手で“きらきら星”を「ドドソソララソ~」と演奏しました。

娘が弾き終わると、「かわいい曲だね~」と褒めてくれたAちゃんのママ。そして「Aもこないだ弾けるようになった曲を聞かせてあげなさい」とAちゃんも演奏してくれることに。すると、バッハやモーツアルトなどのクラシック曲を完璧に披露してくれました。その後、子どもたちが別の遊びを始めると、わが家が習っているピアノ教室について根掘り葉掘り質問してきたんです。

「え?○○で習っているの?あそこで練習してもお金の無駄だよ。できて軽く楽譜が読めるだけ。上達なんてしないわよ」と気づけば、ディスられまくることに。そして極めつけに、「だからまだきらきら星しか弾けないのね」と言い放ったのです。このお呼ばれした日から、Aちゃんママの習い事マウンティングが始まりました。

節々で感じる習い事マウンティング

あまりに上から目線でピアノについて語られたため、帰宅してからも悶々とした私。やり取りを振り返ってみれば、「お礼に弾いてあげなさい」発言の時点からすでに上から目線でした。コンクール出場の練習なども行う個人ピアノ教室に通っているAちゃん。たしかにピアノ技術にはうちの子と差があります。でもうちが通っているピアノ教室に対して、そこまで批判される必要はありません。そもそも娘は楽しく通っているのだから、ほっといてほしいと感じました。

数日後他の園ママもいる場でAちゃんのママに会う機会がありました。すると「こないだ家に遊びに来てくれて、○○ちゃんがきらきら星弾いてくれたのよ。うちはモーツアルトとかクラシックの曲しか弾いてくれないから、ほっこりしたわ」とマウンティング。さらに別のときには、「ピアノの習い事費がかさんで困るわ。Aちゃんところは発表会も幼稚園のお遊戯会の感じだし、安心よね」と言われました。

後で知ったことなのですが、Aちゃんママは娘の習い事自慢をすることで有名だったんです。でも年長で初めて同じクラスになった私は、そうとは知りませんでした。おそらくお家にお呼ばれしたときからすでに、娘のピアノ自慢をすることが決まっていたのです。うちの娘を先に弾かせたのも、あとからAちゃんの演奏を披露して実力差を見せようということだったのでは…と疑ってしまいました。

娘を傷つけるマウンティングに我慢の限界