金を買う方法には、地金を買う、金ETFを買う、純金積立を続ける、といった形があります。同じ金に投資するように見えても、地金・金ETF・純金積立では、手数料がかかる時点、保管する人、売るときの税金の扱いがそれぞれ違います。

ここでは、3つの買い方の違いを、国税庁と東京証券取引所の資料にそって見ていきましょう。

あわせて、値上がり益(譲渡益)が100万円の金を売った場合に、地金・純金積立と金ETFで税金がいくらになるかを、所得税率と持っていた期間ごとに試算しました。

※税率20.315%は、国税庁「No.1463 株式等を譲渡したときの課税(申告分離課税)」による上場株式等の譲渡益の税率(所得税15%・住民税5%に復興特別所得税を加えたもの)です。譲渡益100万円は比較のための値で、特定の商品の数字ではありません。

1. 金を地金・金ETF・純金積立で買うと手数料はいつかかる?地金は売買のとき、金ETFは持っている間の信託報酬、純金積立は買付けと年会費

金の手数料は、3つの買い方で「いつ、何に対してかかるか」が違います。金額は販売店や証券会社、積立の運営会社ごとに決められているため、ここでは業者ごとの比較はせず、かかる時点で並べます。

  • 【地金】買うときと売るときに、販売店が示す購入価格と売却価格の差がかかる。持っている間に差し引かれる費用はない
  • 【金ETF】売買のときに証券会社の売買手数料、持っている間は信託報酬が信託財産から差し引かれる
  • 【純金積立】買付けのたびの手数料や年会費など、運営会社が定める費用がかかる

東京証券取引所の銘柄一覧(商品・商品指数、商品(外国投資法人債券))で、金や金価格を連動対象とする金ETF9銘柄の信託報酬(税抜き・2025年末時点)は、年0.16%以内から0.4%程度でした(2026年11月5日確認)。

  • 【信託報酬が年0.16%の場合】100万円あたり年約1600円、5年で約8000円
  • 【信託報酬が年0.4%の場合】100万円あたり年約4000円、5年で約2万円

※試算の前提:金ETFの評価額が100万円のまま変わらないものとし、税抜きの信託報酬率をそのままかけています。売買手数料は含めていません。

2. 金の保管はどう違う?地金は自分で、金ETFは信託財産として、純金積立は運営会社の金庫にまとめて保管される

金の保管も、3つの買い方で担い手が変わります。地金は現物を受け取るため、自宅で持つか、貸金庫などを使うかを自分で決めることになります。

金ETFは、国税庁No.1463で上場株式等に含まれる「いわゆるETF」にあたり、証券会社の口座で受益権として持つ形です。東京証券取引所の銘柄一覧では、信託報酬は「ETFの管理・運用にあたって、投資家が負担する費用」と説明されています。

純金積立は、東京国税局の文書回答「金定額購入システムで取得した金地金を譲渡した場合の課税上の取扱いについて」(平成18年10月23日)で、仕組みが次のように示されています。

  • 【買い方】毎月の購入代金を営業日数で割った金額で、毎日買い付ける
  • 【保管】買った金地金の重さは顧客ごとの預り口座で管理し、金地金そのものは複数の顧客分をまとめて運営会社の金庫に保管する
  • 【売り方】売却した重さの分が預り口座から減る。売った金地金は、買った金地金に個別に対応しない