6. 【元FP会社スタッフの視点】検証:出国税は「人数×回数」で先に予算に入れられる
出国税は、運賃や宿泊費のように時期や予約の仕方で変わるお金ではなく、1人1回3000円の定額です。家計の予算を立てる立場から見ると、行き先が決まる前でも「出国する人数×回数×3000円」で先に見積もれる点は知っておきたいところです。
夫婦と子ども1人の3人なら、1回の出国で9000円です。引き上げ前の3000円と比べると6000円増えますが、旅行の総額の中では、出国する人数と回数を数えれば確実に分かる部分といえます。
気をつけたいのは、子どもの年齢です。日本から出かけて戻る旅行では、2歳未満かどうかは日本を出国する日の満年齢で判断されるため、旅行の途中で2歳の誕生日を迎える場合も、日本を出る日に2歳未満なら非課税です。反対に、出国日の前に2歳になっていれば、大人と同じ3000円がかかります。
また、出国税は出国の回数ごとにかかります。年末年始と夏休みのように年2回海外に出れば、3人で1万8000円です。毎年決まった時期に海外に出かける家庭では、年間の旅行予算に出国の回数分を入れておくと見落としにくくなります。
出国税は原則としてチケット代金に上乗せする等の方法で徴収されるため、旅行代金の中に含まれる形になります。旅行代金を見比べるときは、1人1回3000円が人数分含まれていると意識しておくと、家族の人数による差が分かりやすくなります。
7. まとめ
出国税(国際観光旅客税)は、日本から出国する旅客に、出国1回ごとにかかる国税です。2026年7月1日以後の出国は1回3000円で、引き上げ前の1000円から2000円増えました。夫婦と子ども1人(2歳以上)の3人なら、1回の出国で9000円になります。
2歳未満の人や、入国後24時間以内に出国する一定の乗継旅客などは非課税です。税収は令和8年度予算で総額1300億円とされ、快適に旅行できる環境の整備、情報の入手の容易化、観光資源の整備等の3つの分野に充てられます。家族で海外に出る予定があるときは、人数と回数から先に予算に入れておくと安心です。
※本記事の試算は一定の前提に基づく概算です。税率の適用は、運送契約を結んだ日や出国日、年齢などの条件で変わります。実際の取り扱いは、国税庁の資料や、航空会社・船舶会社の案内でご確認ください。
参考資料
- 国税庁「国際観光旅客税について」
- 国税庁「国際観光旅客税に関するQ&A(令和8年4月改訂)」
- 観光庁「国際観光旅客税の活用」
- 観光庁「国際観光旅客税の税率が3000円に引き上げられます」
- 観光庁「令和8年度 観光庁関係予算決定概要」
- 厚生労働省「2025(令和7)年 国民生活基礎調査の概況」
下村 美乃莉