2. 公務員のボーナスは民間とどう比べる?民間の過去1年の支給割合は年4.72月分で、公務員は4.65月分から4.70月分へ
公務員の年収のうちボーナス(期末手当・勤勉手当)は、月例給とは別の方法で民間と比べます。民間事業所の過去1年間に支払われた特別給(ボーナス)が、所定内給与の何か月分に当たるかを求め、公務員の支給月数と比べるしくみです。
人事院「令和8年人事院勧告」の別表第4によると、民間の事務・技術等従業員の特別給の支給割合は次のとおりです。
- 【下半期(令和7年8月〜令和8年1月)】2.21月分(平均所定内給与月額41万8699円、特別給92万6485円)
- 【上半期(令和8年2月〜7月)】2.51月分(平均所定内給与月額43万694円、特別給108万2479円)
- 【年間の平均】4.72月分(国家公務員の人員構成に合わせて求めたもの)
- 【国家公務員】現行の年間支給月数は平均4.65月分。勧告では4.70月分に引き上げる
月例給は「4月分の金額」、ボーナスは「過去1年の月数」と、同じ年収の一部でも比べる単位が違います。公務員の年収を民間と比べるときは、月例給とボーナスで別々に差を見ることになります。
3. 公務員の年収を生涯で見ると?民間の大学卒男性は60歳までの賃金が2億6280万円で生涯の約77%、企業規模で約8710万円の幅
公務員の年収を生涯で民間と比べるには、まず民間の生涯賃金がどう組み立てられているかを見ておく必要があります。労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2025」は、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」などから生涯賃金を推計しています。2024年の大学卒・男性(企業規模計)の内訳は次のとおりです。
- 【60歳までの賃金(退職金を含めない)】2億6280万円(生涯の約77.4%)
- 【60歳の退職金】1840万円(同 約5.4%)
- 【61歳以降の賃金】約5826万円(同 約17.2%)
- 【合計】約3億3946万円
この推計は、学校を卒業してただちに就職し、60歳で退職するまでフルタイムの正社員を続け、その後は平均引退年齢までフルタイムの非正社員を続ける場合です。退職金は、定年を事由とする男女計(勤続20年以上)の額が使われています。
同じ大学卒・男性の60歳までの賃金を企業規模別に見ると、1000人以上が3億130万円、100〜999人が2億5030万円、10〜99人が2億1420万円で、1000人以上と10〜99人では約8710万円の幅があります。人事院の月例給の比較は企業規模100人以上が対象のため、10〜99人の企業は比べる相手に入っていません。
※割合は、表21-2の大学卒・男性の金額をもとに計算しました。企業規模別の金額は表21-1(定年まで、退職金を含めない)の数字です。