気楽に思える実家での同居。ですが、実の親子なだけに、お互いが遠慮せずに言いたい事を言い合い、それがトラブルに繋がることも多いのです。実の親子であるために引くに引けなくなり、更に問題が大きくなったり長期化するなど、悪い方へ転がってしまうこともあります。

「母は昔から完璧主義者。それは家事も同様で、今は結婚して一家の主婦となった私にも、その完璧さを求めてきます。確かに完ぺきとは言い難いかもしれませんが、私は働いていますし、母は専業主婦。同じレベルで比べて欲しくありません。最近では「リビングは毎日掃除機をかけないと!」「洗面所に髪の毛が落ちている!」と、事あるごとにチェックされ、口ケンカが絶えません。」

「私はすでに40を過ぎていますが、母から見るといつまでも子どもなのでしょうか。出掛ければ「どこに行くの?」「何時ごろ帰るの?」「その服、ちょっと派手じゃない?」なんて、聞くのは止めて欲しいです。

私には小学生の子どもがいますが、私が娘に言っていることと大差ありません。まるで小学生時代から成長していないように思えて、母から何かを言われるたびに鬱陶しくて仕方ありません。おかげで、同居する前よりも出掛ける頻度が減って、ひきこもりのような生活を送っています。」

親から見れば、自分の子どもはいくつになっても我が子なので、ついつい手も口も出したくなるのかもしれません。子どもの方にしてみれば、すでに自分の家庭を築き、立派に大人として成長しています。そのお互いのギャップが生じて発生するトラブルが多いように見受けられます。

お互いに親離れ・子離れが出来ていないことで生じるトラブルであれば、お互いがお互いを認め合うところからスタートしてみてはいかがでしょう。

お互いに思いやりの心を持つことが大切

実家同居トラブルを回避するために、完全分離の2世帯住宅にすると言った物理的な方法もありますが、金銭的な関係もありますので、すぐにそのような対応が難しいご家庭もあることでしょう。そのような場合には、「言いたいことは家以外の場所で話し合う」「お互いが相手との距離感を大事にする」「伝えたいことは孫を通じて言う方法もアリ」など、即実行できる方法から試してみてはいかがでしょう。

そして何より大事なのは、お互いに思いやりの心を持って生活することではないでしょうか。自分の要求ばかりを伝えるのではなく、相手の立場になり、思いやりの心を忘れずに接するよう心掛ければ、気持ちよい生活空間を生み出すことができるかもしれませんね。

LIMO編集部