シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はセルフ式うどん店「丸亀製麺」他を運営するトリドールHD(3397)の、2019年10月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年11月6日に更新された、トリドールHDの2019年10月既存店売上高は、対前年同月比100.0%となり横ばい。内訳は客数103.1%、客単価97.0%であり、客数はプラスの一方で、客単価のマイナスが足を引っ張る形となりました。
ただし全店売上高は106.5%とプラス成長を果たしました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は3月決算)。
既存店売上高では、今期マイナス成長となったのは4月(96.6%)のみです。10月も100.0%でありマイナス成長は避けられています。また客数は2カ月のマイナス月に対し、客単価では5カ月であり、底堅い成長は続いているものの、客単価が伸びていません。
一方で全店売上高は、今期全ての月でプラス成長が継続。4月は102.8%の成長にとどまりましたが、他の月はいずれも105%を超える高い成長を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社株価は2,500-2,700円台でフタがされた状態ですが、徐々にペナントパターンを形成しつつあります。直近は2,400円付近の取引が続いていましたが、11月13日の取引終了後に発表された2020年3月期第2四半期累計(4~9月)の連結決算をが上振れ着地したことから、14日には2800円台に急上昇しています。
下期最初の10月は、既存店売上高が対前年同月比+100.0%で横ばいになりました。上期は4月のマイナス月を除くといずれの月も成長を見せる中、10月の横ばいが一時的なものにとどまるのか、という点が今後注目されます。
参考資料:月次売上高レポート(2020年3月期)
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