シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の、2019年10月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2019年11月5日に更新された、壱番屋の2019年10月既存店売上高は、対前年同月比96.2%となりマイナス成長。内訳は客数94.7%、客単価101.6%であり、客数の落ち込みを客単価でカバーできずにマイナス成長となりました。
全店売上高も96.5%と、既存店及び全店いずれもマイナス成長です。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。
上期の既存店売上高は、7月を除き5カ月がプラス成長となりました。しかし下期は9月、10月と2カ月連続でマイナス成長が続いています。客単価は全ての月でプラスの一方で、客数はマイナス月6カ月に対しプラス月2カ月であり、客数のマイナスが売上の足を引っ張る構図となっています。なお、10月の客数94.7%は今期最低の数字です。
全店売上高も既存店同様、7月のマイナス成長の後、9-10月とマイナス成長が続いています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の2019年の株価は7月まで5,000円がサポート&レジスタンスとなっていました。しかし8月に5,000円を上方ブレイクしています。その後、5,000円を割れる場面もありましたが再び上昇し、現在は5,100円付近での取引が継続中です。
客数の減少を背景とする、既存店及び全店のマイナス成長が2カ月続きました。客足が戻らずマイナス成長がこのまま定着してしまうのか、という点が今後注目されます。
参考資料:月次情報(2020年10月期)
LIMO編集部