厚生労働省のリーフレットは、仕事でのケガに健康保険を使うと、一時的に治療費の全額を自己負担しなければならない、と注意しています。労働災害であるにもかかわらず、労災保険を請求せず、健康保険で治療を受ける人がいるためです(2026年10月時点)。

会社に「健康保険で受診して」と言われたり、軽いケガだからと保険証を出したりして、あとから不安になる方は少なくないと考えられます。切り替えはできるのか、窓口で払った分は戻るのか、会社に迷惑がかかるのかも、気になる点です。

この記事では、前半でこの疑問に、厚生労働省と協会けんぽ、労働局の公表資料と編集部の試算で答えます。後半では、切り替えの手続き、時効、労災かくし、会社への影響を整理します。労災に当たるかどうかの判断は、労働基準監督署が行います。個別の相談は、労働基準監督署に確認してください。

1. よくある疑問:仕事中のケガで健康保険を使った。労災に切り替えられる?窓口で払った分は戻る?会社に迷惑がかかる?

「仕事中に転んで、足を骨折しました。会社から、健康保険で受診するように言われ、保険証を出して、窓口で3割を払いました。あとで調べると、仕事中のケガに健康保険は使えないと知り、不安です。労災に切り替えられるのでしょうか。窓口で払った分は戻りますか。労災を使うと、会社に迷惑がかかるとも聞きました」。

この疑問は、一人の事情に見えますが、同じ迷いは、仕事中や通勤中にケガをした人に、当てはまりえます。答えは、次の3点です。

  • 仕事中や通勤中のケガに、健康保険は使えず、労災保険と健康保険を選ぶこともできません。誤って使ったら、病院で労災に切り替えるか、保険者に医療費の7割を返してから労災を請求します。切り替えができれば、窓口で払った一部負担金が返還されます(厚生労働省、協会けんぽ)
  • 切り替えができないときは、一時的に医療費の全額を自己負担します。医療費が10万円なら、窓口の3万円と、保険者への返還の7万円で、10万円です。全額の自己負担が難しいときは、労働基準監督署に申し出ると、保険者との調整を進めてもらえます(厚生労働省、編集部試算)
  • 労災の請求権は、療養は費用を支出した日ごとに、休業は賃金を受けない日ごとに、その翌日から2年です。事業者が労災の発生を隠す「労災かくし」は犯罪で、労働安全衛生法に50万円以下の罰金があります。パートやアルバイトも対象です(厚生労働省、神奈川労働局、協会けんぽ)

2. 病院で切り替える・全額を立て替える・会社が健康保険を勧める、3つの場合を厚生労働省の資料で確認

読者の方が気にしそうな「もし」を、厚生労働省と協会けんぽの資料と、編集部の試算で確認します。いずれも、ご自身の費用や期限を確定するものではありません。

  • もし、病院に切り替えを頼めるなら:労災保険の様式第5号(通勤災害は様式第16号の3)の請求書を、受診した病院に出します。窓口で払った一部負担金が返還されます(厚生労働省)
  • もし、病院で切り替えられないなら:保険者に労災だったことを報告し、返納の通知と納付書が届いたら、金融機関で納めます。そのあと、様式第7号(通勤災害は様式第16号の5)で、労働基準監督署に請求します(厚生労働省)
  • もし、会社に「健康保険を使って」と言われたら:仕事中や通勤中のケガは、会社も本人も、労災保険と健康保険のどちらを使うか選べません。必ず労災保険へ手続きをします(協会けんぽ)

ここからは、この答えの前提になる仕組みを順に確認します。労災と健康保険の線引き、切り替えの手続き、費用と休業の違い、時効、労災かくし、会社への影響の順です。

3. 労災と健康保険の線引き:仕事中・通勤中のケガは労災保険で、選ぶことはできない

協会けんぽの案内によると、健康保険は、業務外の事由によるケガに関して保険給付を行います。仕事中や通勤途中に負ったケガは、労災保険の給付対象で、健康保険を使えません。法律で定められており、負傷した本人も会社も、どちらを使うか選べません。

ケガの程度や、自損の交通事故かどうかは、関係ありません。仕事中または通勤途中のケガなら、軽いケガの治療でも、健康保険は使えません。パートやアルバイトも、雇用形態に関わらず、労災保険の対象です(協会けんぽ)。

労災保険に当たるかどうかを判断するのは、協会けんぽでも、会社でも、損害保険会社でもなく、勤務先を管轄する労働基準監督署です。判断が難しい場合は、労働基準監督署に相談してください(協会けんぽ)。

4. 切り替えの手続き:病院で切り替えられれば一部負担金が返還され、できなければ一時的に全額を自己負担する

厚生労働省のリーフレットによると、労災なのに健康保険で治療を受けてしまった場合は、手続きが必要です。切り替えができる場合は、様式第5号(通勤災害は様式第16号の3)の請求書を受診した病院に出すと、窓口で払った金額が返還されます。

切り替えができない場合は、一時的に医療費の全額を自己負担した上で、労災保険を請求します。加入している健康保険組合または協会けんぽに、労災だったことを報告します。返納の通知と納付書が届いたら、金融機関で納めます(厚生労働省のQ&A)。

そのあと、様式第7号(通勤災害は様式第16号の5)に、事業主と担当医師の証明を受けます。返納金の領収書と、窓口で払った一部負担金の領収書を添えて、事業場の所轄の労働基準監督署に出します(厚生労働省のQ&A)。

4.1 【健康保険を使ってしまった場合の労災への切り替え:3つの場合の手続き】

前提条件:労働災害であるにもかかわらず、健康保険で治療を受けてしまった場合。業務災害は様式第5号・第7号、通勤災害は様式第16号の3・第16号の5を使う。厚生労働省のリーフレット「健康保険 労働災害の場合は、必ず労災保険を請求しましょう」と、労災保険に関するQ&Aの記載を、編集部が表に整理したもの1/2

前提条件:労働災害であるにもかかわらず、健康保険で治療を受けてしまった場合。業務災害は様式第5号・第7号、通勤災害は様式第16号の3・第16号の5を使う。厚生労働省のリーフレット「健康保険 労働災害の場合は、必ず労災保険を請求しましょう」と、労災保険に関するQ&Aの記載を、編集部が表に整理したもの

出所:厚生労働省「健康保険 労働災害の場合は、必ず労災保険を請求しましょう」を基にLIMO編集部作成

  • 病院で切り替えられる:様式第5号(通勤災害は様式第16号の3)を、受診した病院に出します。病院の窓口で払った金額(一部負担金)が返還されます。
  • 病院で切り替えられない:保険者に報告して返納したあと、様式第7号(通勤災害は様式第16号の5)を、労働基準監督署に出します。一時的に医療費の全額を自己負担して、労災保険を請求します。
  • 全額の自己負担が難しい:労働基準監督署に申し出て、保険者との調整を経て、様式第7号(通勤災害は様式第16号の5)を出します。全額を自己負担せずに請求できます(既に労災認定を受けている場合に限る)。

表を見ると、3つの場合で、使う請求書も、出す先も違います。まず、受診した病院に、労災による負傷だと伝えて、切り替えができるかを聞くのが、最初の一歩です。医療機関がレセプトを保険者に送るまでに、2〜3か月かかるため、返納の納付書が届くまで時間がかかる場合があります(厚生労働省)。

齊藤 慧
ケガをしたときは、痛みや不安で、細かい制度まで頭が回らないものです。会社に言われるまま保険証を出してしまったことを、責める必要はありません。気づいた時点で、早めに動けば、切り替えられる道があります。まずは落ち着いて、受診した病院と、労働基準監督署の窓口に、事情を伝えるところから始めてみてください。

5. 費用と休業の違い:医療費10万円なら窓口と返還で一時10万円、休業給付は請求しなければ受けられない

協会けんぽの案内によると、誤って健康保険を使った場合、協会けんぽが負担している医療費(7割)を返してから、労災保険へ請求する手続きになります。この手続きは、一時的に全額自費扱いとなるため、負傷した本人にとって大きな負担です。

編集部が、医療費が10万円かかった場合を例に計算しました。窓口の3割は3万円で、保険者が負担した7割は7万円です。切り替えができず、7万円を返すと、一時的に自分で払う額は、合計10万円になります。労災保険の請求が認められると、療養の費用が給付されます。

休業中の収入も、違いが出ます。労災保険の休業(補償)給付は、給付基礎日額の60%に、休業特別支給金の20%が加わり、合計80%です。ただし、休業の最初の3日間は、労災保険からは支給されません(厚生労働省)。業務災害の場合、この3日間は、事業主が平均賃金の60%を補償します(福井労働局)。通勤災害は、事業主の補償責任がありません。

給付基礎日額の考え方は、LIMOの別の記事「【社労士が労災解説】誰でも対象?労災保険「休業補償給付」の支給要件!最大80%?給付のもとになる「給付基礎日額」計算方法 はじめの3日間はもらえない!休業補償給付「待期期間」」でも解説されています。

協会けんぽによると、業務上・通勤災害によるものは、健康保険の傷病手当金の対象外です。そのため、労災を請求しないままでは、休業中の補償を受けられない場合があります。編集部が、給付基礎日額1万2000円の人が、30日休む場合を、労災と健康保険を使い続けた場合で比べました。

5.1 【仕事中のケガの扱いによる違い:医療費10万円、30日休んだ場合(編集部試算)】

前提条件:給付基礎日額は1万2000円、医療費は10万円、休業は30日連続で、最初の3日間を除く27日分を試算。労災の休業(補償)給付は給付基礎日額の60%に休業特別支給金の20%を加えた80%。健康保険を使い続け、労災を請求しない場合は、窓口の3割を自己負担し、休業中の労災給付は受けない。ただし、健康保険は仕事中や通勤中のケガには使えないため、この行は、誤って使い続けた場合の仮定の比較。編集部試算2/2

前提条件:給付基礎日額は1万2000円、医療費は10万円、休業は30日連続で、最初の3日間を除く27日分を試算。労災の休業(補償)給付は給付基礎日額の60%に休業特別支給金の20%を加えた80%。健康保険を使い続け、労災を請求しない場合は、窓口の3割を自己負担し、休業中の労災給付は受けない。ただし、健康保険は仕事中や通勤中のケガには使えないため、この行は、誤って使い続けた場合の仮定の比較。編集部試算

出所:厚生労働省「労災保険に関するQ&A(3-5)」、協会けんぽ鹿児島支部「仕事中や通勤途中にケガをしたとき」を基にLIMO編集部試算

  • 労災保険で扱う:療養の自己負担は0円です。休業中の給付は、27日分で25万9200円(9600円×27日)です。
  • 健康保険を使い続け、労災を請求しない:療養の自己負担は3万円(医療費10万円の3割)です。休業中の給付は0円です。

表を見ると、30日休んだ場合、労災で扱うかどうかで、25万9200円の休業給付と、3万円の療養の自己負担の差が出ます。ただし、試算は仮定の例です。実際の給付基礎日額や、休業の日数、会社の補償は、人によって違います。

6. 【編集者の視点】

今回の整理で、いちばん見落としやすいと感じたのは、「健康保険で済ませたほうが簡単」という感覚の落とし穴です。窓口で3割を払うだけで済むように見えても、あとから7割の返還を求められたり、休業中の補償を受けそびれたりします。

とくに、休業給付は、請求しなければ受けられません。傷病手当金は、仕事中や通勤中のケガでは対象外のため、どちらの給付も受けられない状態になるおそれがあります。働けない期間が長いほど、差は大きくなります。

この記事は、特定の手続きの順序や、会社への対応を勧めるものではありません。切り替えや請求の方法は、受診した病院の対応や、保険者の運用で、違う場合があります。労働基準監督署と、保険者に、個別に確認してください。

7. 時効:療養と休業は日ごとにその翌日から2年で、障害は治癒した日の翌日から5年

厚生労働省のQ&Aによると、労災保険の給付の請求には、時効があります。療養(補償)等給付は、療養の費用を支出した日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年です。休業(補償)等給付は、賃金を受けない日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年です。

健康保険を使って受診した場合も、同じ考え方で、日ごとの2年を意識する必要があります。切り替えの手続きに時間がかかっても、請求の期限は、日ごとに進みます。あとから労災だと気づいた場合は、早めに労働基準監督署に相談してください。

7.1 【労災保険の給付の時効:給付ごとの起算日】

  • 療養(補償)等給付:療養の費用を支出した日ごとにその翌日から、時効は2年です。
  • 休業(補償)等給付:賃金を受けない日ごとにその翌日から、時効は2年です。
  • 障害(補償)等給付:傷病が治癒した日の翌日から、時効は5年です。
  • 介護(補償)等給付:介護を受けた月の翌月の1日から、時効は2年です。
  • 葬祭料等(葬祭給付):被災労働者が亡くなった日の翌日から、時効は2年です。

表を見ると、療養と休業は、日ごとに数えるため、古い日の分から順に時効が来ます。障害は、治癒した日の翌日から5年と、長めです。給付の種類で、起算日と期間が違う点に、注意してください。

8. 労災かくし:事業者が労働者死傷病報告を出さないのは犯罪で、50万円以下の罰金がある

厚生労働省のQ&Aによると、事業者は、労働災害等により労働者が死亡または休業した場合、遅滞なく、労働者死傷病報告を労働基準監督署長に提出しなければなりません。「労災かくし」は、事業者が労災事故の発生をかくすため、この報告を、故意に提出しないこと、虚偽の内容で提出することです。

神奈川労働局によると、労災かくしは犯罪です。労働安全衛生法第120条は、報告をせず、もしくは虚偽の報告をした者に、50万円以下の罰金を定めています。労災かくしは、災害原因の究明ができず、被災した労働者も十分な治療を受けられないため、後遺症が残る確率が高いという弊害があります。

会社が労災の手続きに消極的なときも、本人が労働基準監督署に相談し、請求できます。ただし、労災かくしに関する相談は、匿名というわけにはいかないと思われる、と神奈川労働局は案内しています。労働基準監督署の窓口で、状況を確認してください。

齊藤 慧
会社との関係を考えると、労災を使いたいと言い出しにくい、という気持ちは、よく分かります。ただ、制度の上では、労災を使うことは、労働者の権利です。ケガを隠すことで、いちばん困るのは、治療も補償も十分に受けられない、本人です。ひとりで抱え込まず、窓口に相談することを、ためらわないでください。

9. 会社への影響:通勤災害は保険料が上がらず、業務災害は一定の規模の事業所だけメリット制がある

協会けんぽ鹿児島支部の案内(平成24年6月)によると、「労災保険を使うと会社に迷惑がかかる」という相談があります。通勤災害で労災保険を使っても、労災保険料は上がりません。業務災害の場合は、一定の規模を満たした事業所のみ、メリット制が適用され、労災保険料が増減します。

この案内は、掲載から時間がたっています。最新の取り扱いは、労働基準監督署に確認してください。同じ案内では、労災保険を使うと迷惑をかけると思って健康保険を使うことが、かえって勤務先に迷惑をかけることもある、とされています。

通勤途中に第三者と交通事故を起こした場合は、労災保険のほかに、相手が加入する自動車損害賠償責任保険(自賠責)も選べます。どちらを使うかは、勤務先や損害保険会社の担当者と相談して手続きします。健康保険は使えません(協会けんぽ)。

10. 【編集者の視点】

今回の整理で、気になったのは、「会社に迷惑をかけたくない」という気持ちが、手続きを遅らせる点です。協会けんぽの案内も、この相談が多いことを示しています。制度の上では、通勤災害の労災保険料は上がらず、業務災害でも一部の事業所に限られます。

損害保険会社から「健康保険を使ってください」と言われる場合もあります。協会けんぽの案内では、業務上や通勤途中の災害であるため、健康保険は使えない旨を伝えるよう、案内されています。説明を受けたときに、その場で判断せず、持ち帰って確認することも大切です。

この記事は、特定の請求の方法や、会社への対応を勧めるものではありません。労災に当たるかどうか、請求の方法、会社への影響は、労働基準監督署や保険者、社会保険労務士などに、個別に確認することをおすすめします。

齊藤 慧
仕事中のケガは、いつ誰に起きてもおかしくない出来事です。起きたあとの手続きが複雑に感じられても、順番に確認すれば、道は見えてきます。この記事の表が、受診した病院や、労働基準監督署に相談するときの、ひとつの目安になれば幸いです。分からない点は、遠慮なく、窓口に聞いてみてください。※本記事は、編集部が厚生労働省と協会けんぽ、神奈川労働局が公表する公式の最新一次資料を直接確認の上、執筆・検証しています。

11. まとめ

仕事中や通勤中のケガに、健康保険は使えず、労災保険と健康保険を選ぶこともできません。誤って使ったら、病院で労災に切り替えると、窓口で払った一部負担金が返還されます。切り替えができなければ、保険者に7割を返してから、労働基準監督署に請求します。

医療費が10万円なら、窓口の3万円と、返還の7万円で、一時的に10万円を自己負担します(編集部試算)。全額の自己負担が難しいときは、労働基準監督署に申し出ます。療養と休業の時効は、日ごとにその翌日から2年です。

事業者が労災の発生を隠す「労災かくし」は犯罪で、50万円以下の罰金があります。パートやアルバイトも、労災保険の対象です。個別の取り扱いは、労働基準監督署に確認してください。

12. よくある質問

12.1 Q. 仕事中のケガに、健康保険を使えますか?

使えません。仕事中や通勤途中のケガは、労災保険の給付対象で、本人も会社も、労災保険と健康保険のどちらを使うか選べません(協会けんぽ)。

12.2 Q. 健康保険を使ってしまったら、どうすればよいですか?

受診した病院に、労災による負傷だと伝え、切り替えができるかを聞きます。できなければ、保険者に報告して返納し、労働基準監督署に請求します(厚生労働省)。

12.3 Q. 窓口で払った分は、戻りますか?

病院で労災に切り替えられれば、窓口で払った一部負担金が返還されます。切り替えができない場合は、労災保険の請求で、療養の費用が給付されます(厚生労働省)。

12.4 Q. 全額を立て替えるのが難しいときは、どうしますか?

労働基準監督署に、全額を自己負担せずに請求したい旨を申し出ます。労働基準監督署が保険者と調整し、返還額を確定します(既に労災認定を受けている場合に限る)。また、返納が完了する前でも、労災保険へ請求できます(厚生労働省)。

12.5 Q. パートやアルバイトでも、労災保険を使えますか?

使えます。雇用形態は関係なく、労働者であれば対象です。一定期間以上、継続して使用されていたかどうかも、関係ありません(協会けんぽ)。

12.6 Q. 労災保険の請求は、いつまでできますか?

療養(補償)等給付は、療養の費用を支出した日ごとにその翌日から2年、休業(補償)等給付は、賃金を受けない日ごとにその翌日から2年です。障害(補償)等給付は、傷病が治癒した日の翌日から5年です(厚生労働省)。

12.7 Q. 「労災かくし」とは何ですか?

事業者が、労災事故の発生をかくすため、労働者死傷病報告を、故意に提出しないこと、または虚偽の内容で提出することです(厚生労働省)。労働安全衛生法第120条に、50万円以下の罰金があります(神奈川労働局)。

12.8 Q. 労災を使うと、会社の保険料は上がりますか?

通勤災害で労災保険を使っても、労災保険料は上がりません。業務災害は、一定の規模を満たした事業所のみ、メリット制が適用され、保険料が増減します(協会けんぽ鹿児島支部、平成24年6月の案内)。

参考資料

齊藤 慧