三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行の3メガバンクは、2026年11月2日から普通預金の金利を年0.40%から年0.50%に引き上げます。各行が9月18日に公表しました。ゆうちょ銀行も同じ日に、通常貯金の金利を年0.400%から年0.500%に引き上げると公表しており、適用は11月9日からです。

預金に金利がつく時代に戻りつつあるなか、利用する銀行を見直そうという人は少なくないのでは?

みんなはどんな理由で金融機関を選んでいるのでしょうか。金融経済教育推進機構(J-FLEC)の「家計の金融行動に関する世論調査2025年」の二人以上世帯調査から、金融機関を選ぶ理由を年代別に確認します。

1. 金融機関を選ぶ理由、1位は「近所に店舗やATMがあるから」53.8%(二人以上世帯)

J-FLECの調査は、世帯主が20歳以上80歳未満で世帯員が2名以上の全国5000世帯を対象に、2025年6月20日から7月2日にインターネットモニター調査で行われました。金融機関を選ぶ理由は、3つまでの複数回答です。

金融機関を選ぶ理由は「近所に店舗やATMがあるから」が半数を超える1/2

金融経済教育推進機構の家計の金融行動に関する世論調査2025年をもとに、二人以上世帯が金融機関を選ぶ理由(3つまでの複数回答)を横棒グラフで並べた図。近所に店舗やATMがあるから53.8%、インターネットのサービスが充実27.5%、経営が健全で信用できるから18.9%、店舗網が全国的に展開されている18.3%、各種手数料が割安だから15.9%、金融商品の品揃えが豊富7.4%、収益性の高い金融商品を販売7.4%、相談窓口が充実している3.6%、営業時間が長い・土日に営業3.3%、個人向けローンが充実3.1%、テレビCMなどの印象が良い2.3%、勧誘員が熱心で印象が良い1.6%、その他13.1%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 金融機関を選ぶ理由の上位5つ

【金融機関の選択理由(二人以上世帯・3つまでの複数回答)】

  • 近所に店舗やATMがあるから:53.8%
  • インターネットによるサービス・取引などが充実しているから:27.5%
  • 経営が健全で信用できるから:18.9%
  • 店舗網が全国的に展開されているから:18.3%
  • 各種手数料が他の金融機関より割安だから:15.9%

「近所に店舗やATMがあるから」は2位の「インターネットによるサービス・取引などが充実しているから」の約2倍で、半数を超える世帯が挙げています。

1.2 「より収益性の高い金融商品を販売しているから」は7.4%

預金の金利や運用の成績にあたる「より収益性の高い金融商品を販売しているから」を挙げた世帯は7.4%で、「金融商品の品揃えが豊富で選択の幅が広いから」と同じ割合でした。

調査が行われた2025年6〜7月と比べると、預金の金利はその後も上がっています。それでも調査の時点では、金利や商品より、店舗やATMの近さ、インターネットでの使いやすさで金融機関を選ぶ世帯が多かったことになります。

2. 金融機関を選ぶ理由は年代で違う、「近所に店舗やATM」は70歳代69.4%・20歳代29.2%

金融機関を選ぶ理由を世帯主の年代別に見ると、「近所に店舗やATMがあるから」の割合は年代が上がるほど高くなります。

「近所に店舗やATM」は年代が上がるほど高く、インターネットのサービスは各年代で3割弱2/2

金融経済教育推進機構の家計の金融行動に関する世論調査2025年をもとに、二人以上世帯が金融機関を選ぶ理由のうち「近所に店舗やATMがあるから」と「インターネットによるサービス・取引などが充実しているから」の割合を世帯主の年代別に並べた縦棒グラフ。近所に店舗やATMがあるからは20歳代29.2%、30歳代39.2%、40歳代44.3%、50歳代52.6%、60歳代61.4%、70歳代69.4%。インターネットのサービスが充実は20歳代26.3%、30歳代28.4%、40歳代27.0%、50歳代27.7%、60歳代29.7%、70歳代25.2%

出所:金融経済教育推進機構「家計の金融行動に関する世論調査2025年(二人以上世帯調査)」をもとにLIMO編集部作成

2.1 「近所に店舗やATMがあるから」を挙げた世帯の割合(年代別)

  • 20歳代:29.2%
  • 30歳代:39.2%
  • 40歳代:44.3%
  • 50歳代:52.6%
  • 60歳代:61.4%
  • 70歳代:69.4%

70歳代の69.4%は、20歳代の29.2%の2倍を超えます。一方、「インターネットによるサービス・取引などが充実しているから」は20歳代26.3%、60歳代29.7%、70歳代25.2%と、どの年代も25〜30%ほどで大きな差はありませんでした。

2.2 郵便局を含むゆうちょ銀行の店舗は2万3306店、全国の銀行は合計1万3515店

店舗の数で比べると、ゆうちょ銀行は郵便局を窓口に持っている点が銀行と違います。ゆうちょ銀行によると、郵便局を含む総店舗数は2026年3月末で2万3306店で、全国の銀行の国内本支店・出張所の合計1万3515店(全国銀行協会調べ)を上回ります。

銀行とゆうちょ銀行の両方に口座がある場合は、どの口座を給与の受け取りや引き落とし、貯めておくお金に使っているかを並べておくと、金利が変わったときに見直す口座を決めやすくなります。

2.3 「経営が健全で信用できるから」は70歳代29.9%、20歳代11.1%

「経営が健全で信用できるから」は、20歳代が11.1%、30歳代が11.0%でほぼ同じで、30歳代からは年代が上がるほど割合が高くなります。40歳代は12.8%、50歳代は15.3%、60歳代は23.2%、70歳代は29.9%でした。

20歳代は、ほかの年代より「金融商品の品揃えが豊富で選択の幅が広いから」(14.6%)や「金融アドバイザーとしての相談窓口が充実しているから」(12.3%)を挙げる割合が高く、選ぶ理由が分かれています。

二人以上世帯が金融機関を選ぶ理由は「近所に店舗やATMがあるから」が53.8%で最も多く、70歳代では69.4%にのぼります。金利や商品の収益性を理由に挙げた世帯は7.4%でした。

3メガバンクの普通預金は11月2日から、ゆうちょ銀行の通常貯金は11月9日から、いずれも年0.50%になります。金利が動いている時期は、いま使っている金融機関を選んだ理由を一度書き出してみると、見直すかどうかを考えやすくなります。

ここからは、預金保険制度をどこまで知っているか、預金を守るためにどんな行動がとられているかと、金融機関を見直すときに確かめたいことを見ていきます。