4. ゆうちょ銀行の貯金担保自動貸付けは、通常貯金に預け入れると自動で返済される
貯金担保自動貸付けは、借りるときだけでなく返すときも自動です。返し方の決まりを知っておくと、借りたままになるのを防げます。
4.1 貸付期間内なら、返済の回数と1回の金額に制限はない
貸付金額と貸付利子に当たる額を通常貯金に預け入れると、自動的に返済されます。貸付期間内であれば、返済の回数にも、1回あたりの金額にも制限はありません。
給与などの入金がある口座なら、その入金で返済が進みます。入金の日と引き落としの日がずれて一時的に足りなくなっただけなら、次の入金で自然に返済されることになります。
4.2 貸付金額だけを返しても、利子が残っていれば完済にはならない
ゆうちょ銀行は、貸付金額だけを返済しても利子が残るため完済にはならないと注意を促しています。借りた額と同じだけ入金して終わったつもりでいると、利子の分が借りたまま残ります。
4.3 貸付期間内に返さないと、担保の貯金が払い戻されて返済に充てられる
貸付利子を返さないまま貸付期間が過ぎた場合や、期間内に貸付金と利子が返済されない場合は、担保の貯金が払い戻され、その額が返済に充てられます。残った額は通常貯金に預け入れられます。
満期まで置いておくつもりだった定額貯金や定期貯金が、返済のために途中で払い戻されることになります。担保の貯金を残したいなら、貸付期間の終わりを待たずに返しておくことが前提です。
5. 担保の定額貯金・定期貯金が2口以上あるとき、貸し付けと返済の順番は決まっている
総合口座に担保定額貯金や担保定期貯金を何口も預けている場合、どの貯金を担保に借り、どれから返すかは、ゆうちょ銀行の決まりで順番が決まっています。
5.1 貸し付けは、貸付期間が最も長いもの・金利が最も低いものの順
貸し付けは、貸付期間が最も長いもの、貸付金の金利が最も低いもの、個別番号の大きいものの順に行われます。
5.2 返済は、貸付期間が最も早く満了するもの・金利が高いものの順
返済は、貸付期間が最も早く満了するもの、貸付金の金利が高いもの、個別番号の小さいものの順に充てられます。自分で担保にする貯金を選ぶ仕組みではないので、何口あるかと、それぞれの満期を一覧にしておくと全体をつかみやすくなります。
6. ゆうちょ銀行の口座貸越サービスは年14.0%、貯金担保自動貸付けが使えるときはそちらが優先
ゆうちょ銀行には、担保なしで通常貯金の不足分を融資する「口座貸越サービス」もあります。2つの仕組みの違いを並べておきます。
6.1 口座貸越サービスは担保不要、貸越極度額は10万円以上50万円以内
口座貸越サービスは、担保が要らず、保証会社の保証を使うため保証人も要りません。貸越極度額は10万円以上50万円以内(10万円単位)で、新規の契約時は30万円までです。貸越利率は年14.0%の変動金利で、毎月8日に約定返済額1万円が返済用口座から引き落とされます。
6.2 貯金担保自動貸付けが使えるなら、口座貸越サービスより先に使われる
ゆうちょ銀行は、貯金担保自動貸付けが利用できる場合はそちらが優先されると案内しています。貯金担保自動貸付けを使っている場合は、その利用限度額を超えた分が口座貸越サービスで融資されます。
信託銀行で資産運用のご相談を受けていた頃も、定期性の預金を担保に借りられる仕組みを知らないまま、金利の高い借入れを使っていた方がいらっしゃいました。担保にできる貯金があるかどうかで、同じ30万円でも利子は大きく変わります。
7. まとめ
ゆうちょ銀行の貯金担保自動貸付けは、総合口座の担保定額貯金・担保定期貯金を担保に、通常貯金の不足分を自動で貸し付ける仕組みです。借りられるのは預入金額の90%以内・総合口座1口座300万円までで、貸付期間は2年(満期が先ならその満期まで)です。
貸付利率は、担保定額貯金なら返済時の約定金利に0.25%、担保定期貯金なら預入時の約定金利に0.5%を上乗せした率です。通常貯金に入金すれば自動で返済されますが、利子まで返さないと完済にならず、期間内に返さなければ担保の貯金が払い戻されます。
参考資料
和田 直子