在宅ワークの一番のメリットは、自宅を仕事場にできることではないでしょうか。通勤の必要がなくなり、服や化粧品、ランチなどにかかるお金も大幅にカットできます。「子どもの発熱にビクビクしたくない」「子どもにおかえりと言ってあげたい」と思っている働くママたちにとって、魅力的な選択肢の1つといえるでしょう。

一方、在宅ワークの経験者からは、「在宅ワークと子育ての両立は想像以上に大変だ」という声も聞かれます。どんな苦労があるのでしょうか。

子どもを見ながら仕事をする難しさ

自分の裁量で比較的自由に時間を使えるのは在宅ワークの良いところですが、その分仕事とプライベートの境目があいまいになりがちです。

単身者なら、しっかりとスケジュール管理をすることで、まとまった仕事の時間を確保することも可能でしょう。ところが、子どもはスケジュール通りには行動してくれません。とくに、子どもが小さいうちは、「遊んで」「ジュースが飲みたい」などの”構ってアピール”を次々に繰り出してくるのが普通です。

子どもは目の前に親がいるのに構ってもらえない状況におかれると、不満やさびしさを感じやすくなります。子どもの相手をしながら仕事のことを考えていると上の空になりやすく、子どもとの時間も仕事も中途半端になりかねません。「ママは自分が邪魔なのかな」「仕事のほうが大事なのかな」と受け止めてしまう子どもも出てくるでしょう。

3歳の子どもを見ながらデザイナーの仕事をしているという女性は、「子どもの前では仕事をしないと割り切って、夜間に仕事をしている」そう。しかし、「昼間は子育て、夜は仕事」というスケジュールでは、リフレッシュする時間が取れません。

「仕事のことがいつも頭から離れず気が休まらないし、仕事が終わらなくて睡眠時間が削られたり、疲れて寝てしまったりすることもよくある」とこぼします。

「お勤めじゃないから、保育園に入れないんじゃないの?」という偏見