大学入試の出願が本格化する秋は、子どもが進学したあとにかかるお金を見積もり直す時期でもあります。

日本学生支援機構(JASSO)が2026年3月に公表した「令和6年度学生生活調査」によると、大学学部(昼間部)の学生生活費は年間201万9100円でした。2年前の令和4年度調査から19万4400円(10.7%)増えています。

この記事では、学費と生活費のどちらが増えたのか、学生の収入の内訳がどう変わったのかを、同調査の数字で確認します。

1. 大学生の学生生活費は年間201万9100円、2年で19万4400円増えた

学生生活費は、学費と生活費を合わせた1年間の支出額です。日本学生支援機構の学生生活調査は2年ごとに行われ、令和6年度調査は2024年11月から2025年1月にかけて実施されました。

1.1 学費は122万1800円で6.5%増、生活費は79万7300円で17.7%増

学費は、授業料、その他の学校納付金、修学費、課外活動費、通学費の合計です。令和4年度の114万7300円から7万4500円増えて、122万1800円になりました。

生活費は、食費、住居・光熱費、保健衛生費、娯楽・し好費、その他の日常費の合計です。令和4年度の67万7400円から11万9900円増えて、79万7300円になりました。

増えた額は、生活費のほうが学費より4万5400円大きくなっています。学生生活費に占める生活費の割合も、37.1%から39.5%に上がりました。

1.2 令和2年度から令和4年度にかけての増加は1万1700円だった

1つ前の期間を見ると、令和2年度の181万3000円から令和4年度の182万4700円へ、増えたのは1万1700円(0.6%)でした。

この間、学費は1400円減り、生活費は1万3100円増えています。令和6年度調査では、学費と生活費がそろって増えました。

大学学部(昼間部)の学生生活費は、令和6年度に201万9100円となった1/2

大学学部(昼間部)の学生生活費(年額)の推移を、学費と生活費に分けて示した積み上げ棒グラフ。令和2年度は学費114万8700円・生活費66万4300円で合計181万3000円、令和4年度は学費114万7300円・生活費67万7400円で合計182万4700円、令和6年度は学費122万1800円・生活費79万7300円で合計201万9100円。令和6年度は前回から19万4400円増えた

出所:日本学生支援機構「令和6年度学生生活調査結果」をもとにLIMO編集部作成

【令和2年度】

  • 学費:114万8700円
  • 生活費:66万4300円
  • 学生生活費:181万3000円

【令和4年度】

  • 学費:114万7300円
  • 生活費:67万7400円
  • 学生生活費:182万4700円

【令和6年度】

  • 学費:122万1800円
  • 生活費:79万7300円
  • 学生生活費:201万9100円

2. 大学生の学生生活費は、国公立か私立か、どこに住むかで年106万7200円から268万9100円まで分かれる

201万9100円は、大学学部(昼間部)の学生全体の平均です。令和6年度調査の集計表から、国立・公立・私立と住まいの組み合わせごとの学生生活費を見ます。

2.1 自宅から通う学生の学生生活費は、私立大学で190万5400円

自宅から通う学生は住居・光熱費が0円で計上されるため、学生生活費は低くなります。

  • 国立:120万2600円
  • 公立:106万7200円
  • 私立:190万5400円

2.2 下宿・アパートなどに住む学生の学生生活費は、私立大学で268万9100円

下宿、アパート、その他に住む学生は、住居・光熱費と食費の分だけ学生生活費が高くなります。学寮に住む学生の学生生活費も並べます。

  • 国立:下宿・アパートなど180万700円、学寮152万4700円
  • 公立:下宿・アパートなど175万600円、学寮145万2900円
  • 私立:下宿・アパートなど268万9100円、学寮249万5400円

住まいの割合は国公立と私立で違います。国立大学の学生は59.2%が下宿・アパートなどに住み、私立大学の学生は66.0%が自宅から通っています。

3. 大学生の収入は203万100円、家庭からの支援は6万7200円減り、アルバイト収入は13万1800円増えた

学生の収入も、令和4年度の196万7400円から6万2700円(3.2%)増えて、203万100円になりました。ただし、増えたのはおもにアルバイト収入で、家庭からの支援は減っています。

3.1 大学生の収入に占める家庭からの支援の割合は、55.8%から50.7%に下がった

家庭からの支援は、令和4年度の109万6900円から102万9700円になりました。収入に占める割合は5.1ポイント下がり、50.7%です。

奨学金は40万7600円から43万7500円に増え、割合は21.6%になりました。

3.2 大学生のアルバイト収入は50万7700円、アルバイトをした学生は86.4%

アルバイト収入は、令和4年度の37万5900円から13万1800円増えて50万7700円になりました。収入に占める割合は19.1%から25.0%に上がっています。

調査時点の前1年間にアルバイトをした学生の割合も、前回より2.6ポイント増えて86.4%でした。

大学生の収入は、家庭からの支援が減り、アルバイト収入が増えた2/2

大学学部(昼間部)の学生の収入(年額)の内訳を、令和4年度と令和6年度で比べた表。家庭からの支援は109万6900円(55.8%)から102万9700円(50.7%)で6万7200円減、奨学金は40万7600円(20.7%)から43万7500円(21.6%)で2万9900円増、アルバイト収入は37万5900円(19.1%)から50万7700円(25.0%)で13万1800円増、定職収入・その他は8万7000円(4.4%)から5万5200円(2.7%)で3万1800円減、合計は196万7400円から203万100円で6万2700円増

出所:日本学生支援機構「令和6年度学生生活調査結果」をもとにLIMO編集部作成

【令和4年度】

  • 家庭からの支援:109万6900円(55.8%)
  • 奨学金:40万7600円(20.7%)
  • アルバイト収入:37万5900円(19.1%)
  • 定職収入・その他:8万7000円(4.4%)
  • 合計:196万7400円

【令和6年度】

  • 家庭からの支援:102万9700円(50.7%)
  • 奨学金:43万7500円(21.6%)
  • アルバイト収入:50万7700円(25.0%)
  • 定職収入・その他:5万5200円(2.7%)
  • 合計:203万100円

収入から学生生活費を差し引いた平均の残りは、令和4年度の14万2700円から、令和6年度は1万1000円に縮みました。支出が19万4400円増えたのに対し、収入の増加は6万2700円だったためです。

大学生の学生生活費は2年で19万4400円増えて年間201万9100円になり、増えた額の6割あまりを生活費が占めました。収入では家庭からの支援の割合が50.7%に下がり、アルバイト収入が4分の1を占めています。

志望校が国公立か私立か、自宅から通うか下宿するかで、年間の額は大きく変わります。日本学生支援機構のホームページにある「学生生活調査」の集計表で、組み合わせごとの学費と生活費の内訳を確かめられます。

ここからは、住まいごとの4年間の総額と、家庭からの支援・アルバイト・奨学金の分け方を見ていきます。