株価の上昇が続いた2025年度は、株式を持つ個人の数も過去最多を更新しました。一方で、純金融資産1億円以上の「富裕層」にあたる世帯は、日本の世帯のごく一部にとどまります。

東京証券取引所などが2026年7月2日に公表した「2025年度株式分布状況調査」によると、個人株主数は延べ9198万人で、12年連続で過去最多となりました。ただし、この数字は上場会社ごとの株主数を足し合わせた「延べ人数」です。

この記事では、野村総合研究所の推計をもとに富裕層の定義と世帯数、増えた背景を確認したうえで、個人株主数の数え方と、名寄せをした後の人数を見ていきます。

富裕層の割合や年代別の貯蓄額は、こちらの記事でも解説しています。

【最新データ】日本の富裕層の割合は?年代別の平均貯蓄額と年収別データから見る資産形成の最適解
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1. 野村総合研究所の推計による富裕層の定義は、純金融資産1億円以上5億円未満の世帯

富裕層の線引きとしてよく使われるのが、野村総合研究所が2025年2月13日に公表した推計です。世帯が持つ純金融資産の額によって、日本の世帯を5つの階層に分けています。

1.1 純金融資産は、金融資産の合計から負債を差し引いた額

純金融資産保有額は、預貯金や株式、債券、投資信託、一時払いの生命保険・年金保険など世帯が持つ金融資産の合計額から、負債を差し引いた額です。純金融資産が1億円以上5億円未満の世帯が「富裕層」、5億円以上の世帯が「超富裕層」にあたります。

純金融資産の階層別にみた世帯数と純金融資産の総額(2023年)1/2

野村総合研究所の推計による純金融資産の5つの階層をピラミッド型に並べた図。上から超富裕層11万8000世帯、富裕層153万5000世帯、準富裕層403万9000世帯、アッパーマス層576万5000世帯、マス層4424万7000世帯で、富裕層と超富裕層の合計は165万3000世帯

出所:野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層・超富裕層は合計約165万世帯、その純金融資産の総額は約469兆円と推計」をもとにLIMO編集部作成

野村総合研究所の推計によると、2023年の階層別の世帯数と純金融資産の総額は次のとおりです。

  • 超富裕層(5億円以上):11万8000世帯・135兆円
  • 富裕層(1億円以上5億円未満):153万5000世帯・334兆円
  • 準富裕層(5000万円以上1億円未満):403万9000世帯・333兆円
  • アッパーマス層(3000万円以上5000万円未満):576万5000世帯・282兆円
  • マス層(3000万円未満):4424万7000世帯・711兆円

1.2 富裕層と超富裕層は合わせて165万3000世帯で、5つの階層の合計の約2.97%

富裕層と超富裕層を合わせると165万3000世帯で、純金融資産の総額は469兆円です。5つの階層の世帯数を合計すると5570万4000世帯になり、これを分母にすると、富裕層と超富裕層の合計は約2.97%にあたります(165万3000世帯÷5570万4000世帯でLIMO編集部が計算)。

マス層は4424万7000世帯で、同じ分母に対して約79.4%を占めていることがわかりますね。純金融資産の総額で見ると、富裕層と超富裕層の469兆円は、マス層の711兆円の約3分の2の規模です。