黒坂:なるほど…。しかし、そんなにお金を稼いでいるのに、もっとお金を使いたいという欲はないのでしょうか?
マナブ:最近の若い層に同じ考えを持っている人も多いかもしれませんが、僕には物欲がありません。必要なモノは買いますが、不要なものまで買ってしまっても、荷物が増えるのが面倒なので必要最小限だけです。
黒坂:でも、一度くらい贅沢をしてみたいと思ったことはないのでしょうか?
マナブ:実は以前に「ちょっとお金を使おう」と思って、高級ホテルに泊まったりしたこともありました。しかし、レストランに行くにしても、ドレスコードが厳しかったりで面倒に感じることも多くて今はやっていません。普段はスポーツウェアで生きています。
黒坂:スポーツウェアで生活されている、というのは本当に合理的ですね(笑)。
海外に住む理由…デメリットがあまりない?
黒坂:しかし、なぜ、日本ではなく海外にお住まいなのですか?日本は便利だし、食事もおいしいですよね?
マナブ:僕がやっているのは、 IT事業なので物理的な縛りはなく、住みたい国を選ぶことができます。パソコンとスマートフォンさえあれば、どこででも働けます。僕はあえて東南アジアを選んで生活をしています。
黒坂:あえて東南アジアを選んでいる理由がとても気になりますね。
マナブ:その理由としては「シンプルに居心地が良い、コスパが良い、花粉がない、タイなのでご飯も美味しい、平均年齢が若いから活気がある、経済成長しておりチャンスがある」という感じです。
なお、多くの人は「日本が便利」といいますが、ぶっちゃけ東南アジアの方が便利だったりします…。最新テクノロジーに関しては、日本は後進国になりつつあります…。
黒坂:日本だけではなく、海外でのライフスタイルも俯瞰して意識的に自分に合う国を選べるのも、マナブさんのITビジネスやスキルの賜物ですよね。
マナブ:ちなみに僕はホテル暮らしです。賃貸もしていません。
黒坂:タイにもコンドミニアムや、賃貸物件もあると思うのですが、あえてホテル暮らしをする理由はなんですか?
マナブ:僕は突発的に移動したくなるからです。自由に生きているので、明日から「バリ島に行こう」と思ったらそのまま行けてしまう生活です。 しかし、そこで賃貸契約があったら「家賃がもったいないし…移動は辞めよう」と思ってしまいます。
なので、すこしコストは高くなりますが、基本的にはホテル暮らしです。
黒坂:縛られず、自由に生きておられますよね。ところで海外暮らしをしてみて、実際に日本より良い点、悪い点はありますか?
マナブ:ざっくり、僕が感じるのは下記の通りです。
✓日本より良い点
・コスパが良い
・常に温かい
・花粉がない
・言葉が通じない ←言葉が通じないくらいの方が、気楽です
・誘惑が少ない ←遊びの誘いとかを、極限まで減らせます
✓日本より悪い点
・自分が外国人であること
正直、あまり悪い点はないです。
強いていうと、自分が外国人なので、色々な手続きが大変です。
例えば「銀行口座を開くのが面倒」だったり、あとは「日本語対応の病院を探さないといけない」とか、あとは、たまにボッタクリに遭うくらいですかね。ボッタクリは、年に数回で、金額は1,000円程度なので余裕です。
黒坂:お話を伺う限り、海外暮らしに大変満足されていて、特に大きな不満もないのですね!大変参考になりました。
その気になればいくらでも贅沢ができる立場でありながら、「必要な時に、必要なだけ」というミニマリストを実践されているマナブさんは、形だけのミニマリストではなく精神的な面でも必要なものだけを取捨選択されていて、とても勉強になりました。
また、マナブさんからは「日本で閉塞感を覚えている若い人にこそ、気楽で自由な海外暮らしを知ってもらいたい」という言葉も頂いています。
ぜひ参考にしてみてください。
【参考】
『manablog』マナブ
高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央