3. 申請した月で受け取れる額は変わる?翌月分からで、さかのぼらない
杉並区の案内では、手当は申請した月の翌月分から支給され、申請が遅れてもさかのぼって支給することはできないとしています。そのため、同じ状態でも申請した月によって受け取れる手当の額が変わります。
令和8年度の月額3万450円で、年度末の3月分までに対象になる額を、申請した月ごとに計算すると次のとおりです。
申請が1か月遅れるごとに、受け取れる手当は月額の3万450円ずつ少なくなる計算です。表は、いずれも申請した月に認定の条件を満たし、認定された場合の額です。
3.1 審査には3か月程度かかる
杉並区では、認定に必要な書類がそろったあと、審査のうえ3か月程度で認定通知書などを送るとしています。審査に時間がかかっても、認定されれば対象になるのは申請した月の翌月分からです。
振り込みは年4回で、11月には8月分から10月分までがまとめて支給されます。認定までの間の分も、認定後の支給月にまとめて受け取ることになります。
手当用の診断書は医師に作成してもらう必要があるため、準備に時間がかかることがあります。対象になりそうだと気づいたら、早めに窓口で書類を受け取っておくことをおすすめします。
受給が始まったあとも、毎年8月中旬から9月中旬までの間に現況届を出す必要があると杉並区は案内しています。施設に入所したり、3か月を超えて入院したりすると支給の対象から外れるため、その場合も届け出が必要です。
4. 親を扶養する子の税金は?要介護の認定だけでは障害者控除の対象にならない
親を扶養している子は、親が所得税法上の障害者にあてはまると、障害者控除を受けられます。控除額は、障害者が27万円、特別障害者が40万円、同居している特別障害者が75万円です。
ただし国税庁は、介護保険の要介護認定を受けただけでは障害者控除の対象にならないとしています。対象になるのは、障害者手帳を持っている場合のほか、65歳以上で障害の程度が手帳を持つ人に準ずるとして、市町村長などの認定を受けた場合などです。
4.1 手当とは別に、市区町村の「障害者控除の認定」を確かめる
たとえば、同居している親が特別障害者にあたる場合、子の所得税の計算では75万円が所得から差し引かれます。所得税の税率が10%の人なら、所得税は7万5000円少なくなる計算です(復興特別所得税は含めていません)。
特別障害者に準ずると認定された人は、特別障害者として扱われます。手帳を持っていない要介護の親を扶養している場合は、手当の相談とあわせて、市区町村の窓口で障害者控除の認定についても確認しておくとよいでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「特別障害者手当について」
- 杉並区「特別障害者手当(国の制度)」
- 世田谷区「特別障害者手当 障害児福祉手当(国制度)」
- 国税庁「No.1160 障害者控除」
- 国税庁「No.1185 市町村長等の障害者認定と介護保険法の要介護認定について」
中本 智恵
