4. 障害福祉サービスの所得区分を判断する世帯は、障害のある人とその配偶者

障害福祉サービスの所得区分は、住民票上の世帯全体ではなく、決められた範囲の世帯で判断されます。

4.1 18歳以上の障害者は、本人と配偶者の所得で判断する

厚生労働省の「障害者の利用者負担」によると、18歳以上の障害者の場合、所得を判断する世帯の範囲は障害のある人とその配偶者です。親やきょうだいと同居していても、その所得は区分の判断に含まれません。

4.2 障害児の場合は、保護者の属する世帯で判断する

障害児の場合は、保護者の属する住民基本台帳での世帯で所得区分を判断します。同じ家族でも、子どもが18歳になると判断する世帯の範囲が変わります。

5. 自己負担のために生活保護の対象になる場合は、負担上限月額を引き下げる

障害福祉サービスには、生活保護に移る前の段階での負担軽減の仕組みもあります。

5.1 生活保護の対象とならない額まで負担上限月額や食費を引き下げる

厚生労働省の「障害者の利用者負担」では、負担軽減策を講じても、自己負担や食費などの実費を負担することで生活保護の対象になる場合には、生活保護の対象とならない額まで負担上限月額や食費などの実費負担額を引き下げるとしています。

障害福祉サービスの費用が理由で生活が苦しくなっている場合は、まずサービスの支給決定を担当する市区町村の窓口で、この軽減の対象になるかを相談してみるとよいでしょう。

6. 障害のある家族がいる世帯で、毎月の自己負担を確かめておく

金融機関で家族のお金の相談を受けていたとき、障害のある家族の通院やサービスの費用を、家計のどこから払っているか把握していないという方が少なくありませんでした。

6.1 受給者証で、所得区分と負担上限月額を確かめる

障害福祉サービスの受給者証と自立支援医療の受給者証には、それぞれ負担上限月額が書かれています。家族の受給者証を並べて、毎月の自己負担の上限がいくらになるかを確かめておくと、家計の見通しが立てやすくなります。

6.2 生活保護を受けている世帯は、福祉事務所に伝えておく

生活保護を受けている世帯で、新たに障害福祉サービスや自立支援医療を使い始めるときは、担当のケースワーカーにも伝えておきましょう。ほかの制度との関係を、福祉事務所とあわせて確かめておくと安心です。

6.3 生活保護が終わるときは、受給者証の区分の変更も確かめる

生活保護を受けていた世帯が保護から外れると、障害福祉サービスや自立支援医療の所得区分も変わります。保護が終わるときは、受給者証の区分の変更手続きも、あわせて市区町村で確かめておきましょう。

7. まとめ

被保護者調査(令和8年6月分概数)によると、保護停止中を除く163万4108世帯のうち、高齢者世帯は55.3%、高齢者の単身世帯は51.7%、障害者・傷病者世帯は25.5%でした。障害者・傷病者世帯は前年同月より4281世帯増えました。

障害福祉サービスの負担上限月額は、生活保護世帯と住民税非課税世帯で0円、課税世帯で9300円か3万7200円です。自立支援医療も、生活保護世帯の自己負担上限月額は0円です。

自分や家族の所得区分は、市区町村から交付される受給者証で確かめられます。分からないことがあれば、市区町村の障害福祉の窓口や、住んでいる地域を担当する福祉事務所に相談してみてはいかがでしょうか。

参考資料

和田 直子