4. 世帯主の年齢で持ち家の割合が変わり、生活費の「住居」の平均も変わる
世帯主の年齢階級別の生活費のうち、住居は29歳以下だけが月4万円台と大きく離れています。その理由を、持ち家の割合から確認します。
4.1 29歳以下は家賃・地代を支払う世帯が49.6%で、家賃地代は月3万6970円
世帯主が29歳以下の二人以上の世帯では、持家率が40.7%で、家賃・地代を支払っている世帯が49.6%でした。
住居の月4万7007円のうち、家賃地代が月3万6970円を占めます。30歳代では家賃・地代を支払う世帯が27.7%に下がり、家賃地代も月2万413円になります。
4.2 持家率は50歳代で87.4%、70歳以上で95.1%
持家率は年齢階級が上がるほど高く、40歳代で78.9%、50歳代で87.4%、60歳代で92.1%、70歳以上で95.1%です。家賃地代は70歳以上で月2874円まで下がります。
家計調査の消費支出には、住宅ローンの返済額は含まれません。持ち家でローンを返している家庭は、家計簿の合計からローンの返済分を除いてから平均と比べると、条件をそろえられます。
5. 世帯主の年齢階級別の平均は、教育費や仕送りのない世帯も含めた値
年齢階級別の平均は、その年代のすべての二人以上の世帯の支出を平均した額です。費目によっては、支出のない世帯も含めて平均していることに注意が必要です。
5.1 50歳代の18歳未満の人数は平均0.49人。教育費の月3万385円は子どものいない世帯も含めた平均
世帯主が50歳代の世帯の世帯人員は3.12人で、18歳未満の人数は平均0.49人です。子どもが独立した世帯や、もともと子どものいない世帯も含まれています。
教育の月3万385円や仕送り金の月1万4834円は、こうした支出のない世帯も合わせた平均です。大学や専門学校に通う子どもがいる家庭では、実際の支出がこの平均を大きく上回ることがあります。
5.2 5歳刻みでみると、生活費の平均が最も多いのは50~54歳の月37万9853円
同じ第3-2表には、5歳刻みの年齢階級別の数字も載っています。生活費の平均は、45~49歳が月36万965円、50~54歳が月37万9853円、55~59歳が月35万3358円でした。
10歳刻みの50歳代の平均36万7643円よりも、50~54歳は1万2210円多くなります。世帯主の年齢がちょうど階級の境目にある家庭は、5歳刻みの数字もあわせて見ておくと比べやすくなります。
6. 世帯主の年齢階級別の生活費は、e-Statの家計調査の統計表で確かめられる
この記事で取り上げた数字は、政府統計の総合窓口(e-Stat)で公開されている家計調査の統計表から確かめられます。
6.1 家計調査の第3-2表は、世帯主の年齢階級別に費目の内訳まで載っている
2025年平均の「世帯主の年齢階級別1世帯当たり1か月間の収入と支出」(詳細結果表 第3-2表)には、10大費目だけでなく、米やパン、外食といった品目に近い分類までの金額が載っています。
たとえば外食は、40歳代が月2万2417円で最も多く、70歳以上は月7295円でした。気になる費目があれば、表の該当する行を見ると、年代ごとの違いをさらに細かく確かめられます。
6.2 交際費には、ほかの世帯に贈る食料品などの贈答品も含まれる
60歳代の交際費月2万1723円のうち、ほかの世帯に贈る食料が月6925円でした。家計簿で「食費」に入れている贈答品の支出は、家計調査では交際費に数えられています。
費目の分け方が家計調査と自分の家計簿で違うと、同じ支出でも比べる欄がずれます。比べる前に、どの支出をどの費目に入れているかを家族で確かめておくと安心です。
7. まとめ
家計調査2025年平均では、二人以上の世帯の生活費は月31万4001円で、世帯主の年齢階級別では50歳代の月36万7643円が最も多くなりました。29歳以下は住居、40歳代・50歳代は教育、60歳代以降は交際費と保健医療が、ほかの年代より多い費目です。
2026年7月の消費支出は月30万1245円で、実質では4月から7月まで続けて前年同月を下回りました。
年齢階級別の平均は、持ち家かどうかや、教育費・仕送りの有無が違う世帯も合わせた値です。世帯人員や住まいの条件をそろえてから比べると、自分の家の生活費のどこに差があるのかを確かめやすくなります。