2. 【公営墓地募集】申込み前に確認したい「資格」と「申込後の流れ」

公営墓地に申し込むには、各自治体が定める申込資格を満たしている必要があります。申込み前に、各市の案内で資格を確認しておきましょう。

2.1 どの市も条件がある。居住年数・世帯主・祭祀主宰者の違いを比べる

仙台市・大阪市・千葉市の3市の主な申込資格は次のとおりです。

  • 仙台市(北山・葛岡再貸出):仙台市民で、墳墓の祭祀を主宰(お墓を管理)する方です。1世帯につき1区画のみの申込みで、区画の指定はできません。(※居住期間の定めは、確認した募集案内には記載がありません。)
  • 大阪市(瓜破・服部・南):大阪市民で世帯主の方です(申込日現在、大阪市に住民登録が3か月以上あること)。1世帯につき1区画に限られます。
  • 千葉市(平和公園):千葉市内に住所があり、10月23日時点で1年以上継続して居住している方です。申込者は、焼骨との続柄が配偶者、2親等以内の血族、または千葉市パートナーシップ宣誓をしている方である必要があります。同一人による複数の申込み、同一の埋蔵予定者での複数の申込みはできません。このほか、埋蔵する焼骨を所持し祭祀を主宰すること、現在市営墓地の使用許可を受けていないことが要件です。

特に注意したいのが居住要件の期間です。大阪市が3か月以上、千葉市が1年以上の居住を求めています。仙台市の募集案内には居住期間の記載がありませんでした。最近引っ越してきた方は、申込日時点で条件を満たすかどうか、事前の確認が欠かせません。

2.2 使用許可のあとにも期限がある。納入期限と墓碑の建立

使用が決まったあとも、決められた期限までに手続きを進める必要があります。

仙台市の再貸出募集では、11月13日(金)に納入通知書が発送され、11月27日(金)が永代使用料と管理料の納入期限です。期限までに納入しない場合は貸出資格を失います。

千葉市の平和公園では、結果通知が11月下旬、資格審査が12月上旬から12月27日(日)持参であれば午後3時必着(郵送の場合は当日消印有効)、使用料納付書の発送が令和9年2月中旬以降、使用許可証の発送が令和9年3月中旬の予定です。墓石の建立と焼骨の埋蔵は、許可を受けた日から1年以内に行う必要があります。

※仙台市と大阪市については、確認した募集案内に墓碑の建立期限の記載がありません。大阪市は納入期限の記載もありませんでした。使用料の支払いだけでなく、墓石の工事や建立の費用・スケジュールも、あらかじめ計画しておくことが大切です。

3. 10月以降も申し込める「随時募集」という選択肢

10月以降も申し込める「随時募集」の概要2/2

10月以降も申し込める「随時募集」の概要

出所:仙台市・大阪市・千葉市の公式発表資料をもとにLIMO編集部作成

「10月の締切に間に合わなかった」「希望する条件の区画がなかった」という場合でも、選択肢は残っています。仙台市、大阪市、千葉市には、それぞれ随時の募集があります。

3.1 仙台市のいずみ墓園は10月1日から随時受付に。年2回の募集から変更

仙台市のいずみ墓園では、これまで年2回だった募集が、令和8年10月1日から随時受付に変わりました。一般墓所と芝生墓所は、申込みの順番に割り当てられ、区画の指定はできません。

随時募集の対象と費用は次のとおりです。

  • 一般墓所(4平方メートル):永代使用料45万円(年間管理料3640円)
  • 芝生墓所:永代使用料38万円(年間管理料5800円)
  • 個別集合墓所(1人分):永代使用料21万円(永代管理料9万400円)
  • 合葬式墓所:直接合葬は永代使用料と永代管理料の合計で4万7400円から。

10月9日が締切なのは、北山霊園と葛岡墓園の再貸出募集のみです。いずみ墓園の随時受付は、10月9日が締切ではありません。

3.2 大阪市は11月17日から随時募集。窓口のみの受付

大阪市では、10月15日までの募集のあと、令和8年11月17日(火)から令和9年3月7日(日)まで随時募集を行う予定です。受付は、瓜破・服部・南の各霊園事務所の窓口のみです。

また、瓜破霊園には合葬式墓地があり、案内資料では使用者募集中とされています。使用料は、直接合葬が5万円、10年保管後の合葬が10万円、20年保管後の合葬が15万円で、大阪市民以外は1.5倍です。受付時期は、瓜破霊園管理事務所に確認してください。

3.3 千葉市は桜木霊園の返還墓地を随時募集

千葉市では、桜木霊園の返還墓地について、過去の公募で申込みがなかった区画の随時募集を行っています。

受付期間は令和8年3月23日から全区画が決まるまでで、先着順です。申込みは桜木霊園管理事務所への来所に限られ、郵送や電子申請はできません。

受付は午前8時30分からで、受付開始時に複数の方が来所した場合は、受付順を抽選で決めます。

案内資料によると、募集区画は面積2.0〜5.9平方メートルの4区分で、合計81区画です。使用料は1平方メートルあたり15万6250円で、2.0〜2.8平方メートルが31万2500円から43万7500円、3.0〜3.7平方メートルが46万8750円から57万8125円、4.0〜4.7平方メートルが62万5000円から73万4375円、5.1〜5.9平方メートルが79万6875円から92万1875円です。年間管理料は5020円で、墓石代や工事代は別にかかります。

申込資格は、千葉市内に1年以上継続して住所があること、埋蔵する焼骨を所持し、その祭祀を主宰する立場にあること、市営霊園の他の一般墓地などの使用許可を受けていないこと、申請者と焼骨の関係が配偶者または血族2親等であることです。残りの区画数や受付状況は、桜木霊園管理事務所(電話043-231-0110、8時30分から17時)で確認してください。

4. まとめにかえて

公営墓地を検討するうえで、押さえておきたいポイントを振り返りましょう。

  • 受付期間と方式の確認:公営墓地は、受付期間が決まっている募集のほか、随時募集の自治体もあります。今回の3市の受付期間は約3週間から6週間余りでした。申込みを検討している自治体の締切日や受付方式を、先に確認しましょう。
  • 申込資格の事前チェック:居住期間、世帯主かどうか、祭祀を主宰する立場か、焼骨を所持しているかなど、条件は自治体ごとに異なります。公式の案内で確かめましょう。
  • 費用と手続き期限の確認:使用料のほかに管理料がかかります。使用許可のあとも納入や墓石建立の期限があるため、総額とスケジュールを見通しておきましょう。

公営墓地の申込みは、思い立った日からの情報収集が決め手になります。

まずは各自治体の公式ホームページから募集案内や申込みのしおりを入手し、ご自身やご家族が資格条件を満たしているかを確かめることから始めてみてくださいね。

熊谷 良子

返還された区画の再貸出や返還墓地の募集は、新規の募集と同じ感覚で申し込むと戸惑うことがあります。

例えば、以前に使われていた区画が含まれる場合があり、その履歴の有無は問い合わせても教えてもらえないこともあります。

区画を指定できない場合もあるため、事前に募集案内の注意書きを確認しておきたいところです。また、使用が決まったあとにも納入期限が設けられ、期限までに納めないと資格を失う自治体もあります。

受付期間も限られているため、気になる募集があれば、資格、受付期間、使用料と管理料の内訳、納入期限を書き出して整理するところから始めてみてください。

参考資料