王道の英語学習といえば、英会話や海外留学などが頭に思い浮かぶ人も多いと思います。しかし、多くの人がその可能性に気づいていない素晴らしい英語学習法が世の中には存在します。それが「英語多読」という学習法です。

この英語多読は、明治時代から取り組んでいた人もいた学習法で、有名な人では「野口英世」もその1人です。医学生になる前に「カーライル伝」という伝記を読み、渡米する船の中で読んでいたのはシェイクスピアの「ヴェニスの商人」です。

今回は知られざる英語多読の可能性についてお話をします。

英語多読の効果の証明

そうはいっても、「英語多読で本当に効果が出るの?」と疑いを持っている人も多いと思うので、ここで効果のほどをご紹介します。手前味噌でおこがましいのですが、それは私自身です。

私は中学・高校をほとんど学校に通わず、23歳までbe動詞と一般動詞の違いも分かっていませんでした。その後、英会話スクールに通っては挫折を繰り返す典型的なダメパターンに陥っていたのですが、最後に手を出した「英語多読」で英語力をものにすることが出来ました。

英検1級・TOEIC985点、米国の大学に会計学専攻、そして複数の外資系企業で外国人比率50%以上の環境で何年も働き、英語学習の著書も出版しています。これらを実現させるための90%以上の英語力は「英語多読」で身につけました。通勤・通学の電車内と、自室でひたすら英文を読んだことで血肉化することが出来ました。

ですので、英語多読は間違いなく効果の高い学習法です。それは私自身が身を持って体験したので間違いないのです。

英語多読とは?

そもそも、英語多読についてよくご存じない方も多いと思います。英語多読というのは、文字通り「英文をたくさん読解することで、英語の総合力を高める」という手法です。多読、ということから「リーディング力しか伸びないのでは?」と思われがちですが、そうではありません。

日本語でもたくさん本を読んでいる人は豊富な語彙を執筆する力を持っていたり、聞いている人をうっとりさせるような巧みな表現を盛り込んだ会話を展開できることはよく分かると思います。日本語も英語も本質は違いがありません。

英文をたくさん読むことで、脳内に語彙やフレーズをたくさん記銘します。英会話やライティングの際は、脳内に溜め込んだ正しい英文を頭から取り出し、口から出していうだけで完璧な英会話が出来ます。私は米国の大学で会計学を履修し、単位取得するためや、外資系企業で外国人、日本人社員のプロジェクトをマネジメントする上で必要な英会話力は英語多読で脳内に溜め込んだ英文を使ってこなしていました。

英会話が出来ない人は、圧倒的にストックが足りません。多くの人は「英会話が出来ないのは、練習が不足しているから」と思い込みがちですが、そうではなくそもそもインプット(多読)が足りないから、アウトプットできるものがない、というのが正しい認識なのです。

英語多読は再現性が高い学習法