5. 令和7年度に災害救助法が適用された災害は13件

災害救助法の適用は、めったに起きないことではありません。内閣府がまとめている適用実績で、直近の1年度分を見ておきます。

5.1 1つの村だけの適用も、7道県118市町村にわたる適用もある

内閣府の適用実績によると、令和7年度に災害救助法が適用された災害は13件です。地震、大雨、台風、大雪、火災と内容には幅があります。

適用された自治体の数にも開きがあります。トカラ列島近海を震源とする地震では鹿児島県の1村でしたが、令和7年カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波では7道県118市町村に及びました。

令和7年度は13件の災害で災害救助法が適用されました2/2

令和7年度に災害救助法が適用された13件の災害について、適用日と災害の内容と適用された自治体をまとめた一覧表

出所:内閣府「災害救助法適用実績(平成7年度〜令和7年度)」を参考にLIMO編集部作成

図に入れた13件を、あらためて書き出します。

  • 2025年7月3日:トカラ列島近海を震源とする地震/鹿児島県(1村)
  • 2025年7月28日:令和7年台風第8号/沖縄県(2村)
  • 2025年7月30日:令和7年カムチャツカ半島付近の地震に伴う津波/北海道など7道県(118市町村)
  • 2025年8月7日:令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨/石川県・熊本県など5県
  • 2025年8月20日:令和7年8月20日からの大雨/秋田県(1市)
  • 2025年8月28日:令和7年台風第12号/鹿児島県(1市)
  • 2025年9月2日:令和7年9月2日からの大雨/秋田県(3市町村)
  • 2025年9月5日:令和7年台風第15号等/静岡県(10市町)
  • 2025年9月13日:令和7年9月12日からの大雨/三重県(1市)
  • 2025年10月8日:令和7年台風第22号/東京都(7町村)
  • 2025年11月19日:令和7年11月18日大分市佐賀関の大規模火災/大分県(1市)
  • 2025年12月9日:令和7年青森県東方沖を震源とする地震/青森県・岩手県(24市町村)
  • 2026年1月29日:令和8年1月21日からの大雪/青森県・新潟県など4県

6. 災害救助法の適用は市区町村の単位で決まる

中途換金の特例が使えるかどうかは、住んでいる市区町村が適用対象になったかどうかで分かれます。

6.1 同じ災害でも、適用された市区町村が県内の一部にとどまることがある

令和7年8月6日からの低気圧と前線による大雨では、石川県で適用されたのは金沢市でした。山口県では宇部市、福岡県では福津市です。

都道府県の全域に適用されるとは限りません。自分が住んでいる市区町村が入っているかを見ることになります。

6.2 適用された市区町村は内閣府の一覧で確認できる

内閣府は、災害ごとに適用日と適用された自治体名を一覧にして公表しています。適用された市区町村は災害の内容ごとに名前で挙げられています。

この一覧は平成7年度から令和7年度までの適用実績をまとめたものです。

7. 中途換金の特例が使えるかどうかは取扱機関に確かめる

書類と適用の条件が分かっても、最後は口座のある取扱機関での手続きになります。

7.1 財務省は手続きを取扱機関に尋ねるよう案内している

財務省は、口座名義人が亡くなった場合も、災害により被害を受けた場合も、手続きについては口座を開設している取扱機関へ尋ねるよう案内しています。

取扱機関は証券会社、銀行等の金融機関です。取り扱っている金融機関の一覧は財務省のウェブサイトに掲載されています。

7.2 罹災証明書は住んでいる市区町村に申請する

書類のうち罹災証明書は、住んでいる市区町村に申請して交付を受けるものです。取扱機関で発行してもらう書類ではありません。

中途換金の手続きは取扱機関、書類の取得は市区町村と、窓口が分かれます。この2つを先に分けて覚えておくと、手続きの順番で迷いません。

8. まとめにかえて

個人向け国債の中途換金は第2期利子支払日以降が原則で、2026年9月募集分では2027年10月15日からです。

その前でも換金できるのは、災害救助法が適用された市区町村に住んでいて被害を受けた場合と、口座名義人が亡くなった場合の2つです。前者は罹災証明書など公的機関が証明する書類、後者は相続人たる地位を証明する書類が要ります。

換金金額が支払われるのはおおむね3営業日後で、手数料はかかりません。買う前にこの2つの場合があることと、書類の取得先が市区町村であることを押さえておくと、必要になったときに動きやすくなります。

参考資料

和田 直子