住宅取得等資金の贈与とは、父母や祖父母など直系尊属から贈与により住宅購入のための資金を取得した場合において、一定額までは非課税となる制度です。

こちらの制度も、消費税引き上げにより拡大されました。とはいえ、父母や祖父母からの援助が期待でき、なおかつ大きい金額の支援の方が対象なので、今回の拡充による影響がある方は限られるでしょう。

住宅取得等資金贈与の特例

次世代住宅ポイント制度

次世代住宅ポイント制度とは、一定の省エネ性、耐震性、バリアフリー性能等を満たす住宅や、家事負担の軽減に資する住宅の新築やリフォームをされた方に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。

新築は最大35万円相当、リフォームは最大30万円相当のポイントが付与されます。2020年3月31日までに請負契約・着工した方が対象(予算の状況で早まることもある)で、省エネや環境配慮に優れた家電・家具や防災・健康・子育てに関連する商品と交換できます。

次世代住宅ポイント制度の詳細については、次世代住宅ポイント制度事務局ホームページを参照してください。

まとめ

このように、増税に伴い、住宅購入関連に関する制度の拡充や新設が行われています。ご自身の年収帯によっては、増税後の方がメリットのある方もいらっしゃいます。

また、「駆け込み需要」が起これば、一時的に物件価格が上昇することもあり、その反動で、増税後に価格が下がることもあります。加えて、地域によっては、東京オリンピック開催の影響などもあるでしょう。金利についても、1%上昇しただけでも総返済額にはかなりの差が生じますので、消費税よりも影響が大きい要因です。消費税増税などの部分的な要素に、あまり捉われすぎないのも大事です。

一番の買い時は、理想の物件が、希望するエリアで、購入できる範囲内での金額で購入できる時だと思います。そのために、ライフプランを作成し、ご自身にとって適正な物件価格を見定めたうえで、住宅購入計画を立てていきましょう。

渡邊 裕介