パワハラに対する世間の目が厳しくなってはきているものの、まだまだ上司などの理不尽な言動に悩んでいる人もいるでしょう。一方で、打たれ弱く、叱られると会社を休んだり辞めてしまったりする部下の育成に頭を抱えている上司も少なくないようです。
パワハラ上司は何に弱いのか?
働きやすいと評価されるような会社であっても、パワハラは個人の性格による場合もあるので、運悪くパワハラ上司の下に配属になってしまうことも。そんなとき、すぐ誰かに相談できるような職場環境であればいいですが、必ずしもそうはいかないこともあるでしょう。しかし、パワハラ上司の心理を理解することで対策ができるかもしれません。
メンタリストでビジネス心理関連の著作も多いロミオ・ロドリゲス Jr.さんは、著書の『仕事は嫌いじゃないけど、人間関係がめんどくさい!』で、パワハラ上司の心理について「実は彼らは自分に自信がない」と指摘しています。また、パワハラの加害者に共通するのは「心の問題」で、具体的には以下のような共通のパターンがあるといいます。
- 気が小さく自信がない
- 自分がリーダーの器ではないと感じている
- 高圧的な圧力がないと人は動いてくれないと感じている
一方、自分に自信があり、部下のミスをフォローできるような余裕がある人なら、やみくもに怒鳴ったり、高圧的な態度を取ったりはしないものです。パワハラ上司は、あなたに対しての恐怖心、または自分の存在意義に対しての「何かしらの違和感」を覚えているのではないでしょうか。そして、「肩書」という相手が反抗することができない、自分が優位なポジションで攻撃を仕掛けてくるのです。
こうしたパワハラを避けるためには、その「優位なポジション」を崩すことが一つの手です。たとえば、あなたがパワハラ上司のさらに上司、あるいは役員や社長と楽しそうに話していたら「何であんなに仲がいいんだ…? もしかして自分のパワハラが社長にバレるのでは?」と恐怖を感じるでしょう。自分の肩書で優位性を利用しようとする上司なら、上の立場の人に自分がどう思われているかを一番に気にするからです。
社長や役員はもとより、上司の上司にも気軽に話しかけるなんて無理、と思うかもしれません。しかし、趣味や好きなことの話なら、意外とフランクに話しかけてくる部下を邪険にはしないものです。たとえば「〇〇社長、社長の趣味はゴルフでしたよね、実はゴルフを始めようと思うのですが、初心者はどんな道具を買ったらいいですか?」と話を振るのです。自分の興味があることなら笑顔で答えてくれるでしょうから、パワハラ上司の前で自分から話しかけてみましょう。