令和7年6月27日、最高裁判所は平成25年からの生活扶助基準の引下げについて判断を示しました。デフレ調整に係る厚生労働大臣の判断の過程および手続には過誤、欠落があったとして、違法とされたものです。
これを踏まえ、厚生労働省は当時保護を受給していた世帯に保護費の追加給付を行っています。いまは受給していない方の申出受付も始まりました。
過去のことなので自分には関係ないと思っている方もいるかもしれません。この記事では、追加給付の対象になる期間と、実際にいくらの例が示されているのかを確認していきましょう。
1. 追加給付率は期間で3段階に分かれる
追加給付は、当時支給されていた水準に一定の割合を上乗せする形で計算されます。
1.1 平成25年8月から令和8年3月までが対象期間
厚生労働省が示している追加給付率は、平成25年8月から平成26年3月までがプラス0.8パーセントです。
平成26年4月から平成27年3月まではプラス1.6パーセント、平成27年4月以降はプラス2.4パーセントになります。
引下げが段階的に行われたため、上乗せの割合も段階的に大きくなる形です。
1.2 平成30年10月以降は対象になる費目が絞られる
平成30年10月以降については、毎年12月に支給される期末一時扶助などが追加給付の対象になります。
入院患者日用品費や各種加算が算定されていた場合も対象です。
居宅の基準額そのものは対象期間が平成30年9月までなので、この前後で計算のされ方が変わります。
2. 追加給付額はいくらになるのか
厚生労働省は、平成25年8月から令和8年3月まで継続して保護を受給していた場合の例を示しています。実際の額は当時の年齢、世帯人数、住んでいる地域、受給していた期間、加算の有無などによって変わります。
2.1 都市部の60歳代単身で10万5000円の例
都市部にあたる1級地-1の例では、60歳代単身の合計が10万5000円です。
30歳代夫婦と4歳の子1人の世帯では20万4000円になります。
いちばん大きいのは平成27年4月から平成30年9月までの42か月分で、60歳代単身なら8万1000円、3人世帯なら15万8000円が示されています。
2.2 地方部では8万5000円の例
地方部にあたる3級地-2の例では、60歳代単身が8万5000円、30歳代夫婦と4歳の子1人が16万1000円です。
級地は地域の生活様式などの違いを踏まえて市町村ごとに指定されていて、1級地-1から3級地-2までの6区分に分かれています。
いずれの例も各種加算を算定していない数値なので、加算が算定されていた場合はこれより増額になります。
過去の期間の話なので、自分が対象かどうか判断がつきにくいところです。受給していた時期に心当たりがあれば、金額を自分で計算しようとせず、まず当時の自治体か相談センターに聞いてみてください。
