小学生になると学校で算数を学び、その中で計算は基本中の基本として勉強します。その先の算数や数学の土台となり正確さやスピードも求められますが、実は身近にも計算練習にもってこいの場所があります。

それがスーパーやコンビニ。学校の計算問題ができなくても買い物の計算はできてしまうのです。

数字をお金に置き換えると計算ができる

筆者の子どもがまだ小学校低学年の頃、一緒に買い物に行くと必ず駄菓子コーナーに立ち寄っていました。1個30円、50円という世界のお菓子は子どもには魅力的に見え、大人の財布にとってはとても優しい商品です。とはいえ、いくつでも買っていいわけではなく、子どもとのルールで1回の買い物は100円までとしていました。

そうすると子どもはギリギリの金額まで買おうと必死に駄菓子を選ぶのですが、いつも不思議だったのはちゃんと計算ができていることでした。

小学校で2桁の足し算を学ぶのは2年生です。繰り上がりのある計算も含まれるので、計算ができるようになるためには、とにかく数をこなしていくしかありません。

もちろん、繰り上がりでつまずくこともあり、子どもにとっては大きな壁です。実は娘も算数が苦手で、小学校低学年のうちは指を使うこともしばしば。親としては、ちゃんとできるのかなと不安になったこともありました。

そんな娘ですが、100円ルールを守るため駄菓子の計算はちゃんとしていました。たとえば55円のチョコと40円のクッキーなら合計で95になるとわかっていたのです。

加えて、繰り上がりもできたりするので35円のガムと58円の煎餅なら93円だとちゃんと計算をしていました。

これがもし紙に書かれた計算問題だったら、ここまでスムーズに答えることはできないと思います。宿題をしているときには「う〜ん」と考えるけれど、実践的なお金の計算なら子どもながらにちゃんと計算ができてしまうのです。これは親にとってとても不思議なことだったのは言うまでもありません。

およその数の感覚がつかめる