生活保護の相談に行くと、その日のうちに申請することになるのだろうかと身構えてしまうものです。
厚生労働省によると、生活保護の手続きは事前の相談から始まり、保護の申請、保護費の支給という3つの段階を踏んで進みます。
この記事では手続きの3段階と申請に必要な書類を確認したうえで、住民税非課税かどうかの確かめ方を見ていきます。
1. 生活保護の手続きは事前の相談から始まる3段階
生活保護は、申請書を出したらすぐに決まるという制度ではありません。相談から支給までに、決まった順序があります。
1.1 制度の趣旨は最低限度の生活の保障と自立の助長
厚生労働省は生活保護制度を、資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行う制度と説明しています。
目的は2つ置かれています。健康で文化的な最低限度の生活を保障することと、その自立を助長することです。
支給される保護費は、地域や世帯の状況によって異なります。同じ世帯構成であっても、住んでいる地域が違えば額は変わるということです。
1.2 窓口は福祉事務所の生活保護担当
相談と申請の窓口は、現在住んでいる地域を所管する福祉事務所の生活保護担当です。
この福祉事務所は、市(区)部では市(区)が、町村部では都道府県が設置しています。つまり町村に住んでいる場合、窓口が役場の中にあるとは限りません。
ただし福祉事務所を設置していない町村に住んでいる場合でも、町村役場で申請の手続を行うことができます。一部、福祉事務所を設置している町村もあります。
1.3 1つめは事前の相談
生活保護制度の利用を希望する場合は、まず福祉事務所の生活保護担当を訪ねます。
ここでは制度の説明を受けるとともに、生活福祉資金や各種社会保障施策等の活用についても検討することになります。生活保護以外の選択肢がないかを、あわせて見ていく段階です。
1.4 2つめは保護の申請と5つの調査
申請をすると、保護の決定のために調査が実施されます。厚生労働省が挙げているのは次の5つです。
生活状況等を把握するための実地調査(家庭訪問等)、預貯金・保険・不動産等の資産調査、扶養義務者による扶養(仕送り等の援助)の可否の調査、年金等の社会保障給付や就労収入等の調査、そして就労の可能性の調査です。
資産や収入だけでなく、親族からの援助を受けられるかどうかも調査の対象になります。
また、資産調査の対象は預貯金だけではありません。保険や不動産も含まれます。
年金等の社会保障給付が調査されるのは、他の制度で給付を受けられる場合はまずそれを活用することが前提になっているからです。
1.5 3つめは保護費の支給と受給中の申告
保護費は、厚生労働大臣が定める基準に基づく最低生活費から、年金や就労収入等の収入を引いた額が毎月支給されます。
受給が始まったあとも手続きは続きます。収入の状況は毎月申告することになっており、世帯の実態に応じて福祉事務所のケースワーカーが年数回の訪問調査を行います。
就労の可能性のある方については、就労に向けた助言や指導も行われます。
1.6 申請書を出せない特別な事情があるとき
申請にあたっては、原則として申請書を福祉事務所に提出します。
記載する事項は、氏名や住所又は居所、保護を受けようとする理由、資産及び収入の状況、そのほか保護の要否・種類・程度及び方法を決定するために必要な事項等です。
ただし、それができない特別な事情があれば、そうした申請書がなくても申請することができます。書類が用意できないことが、そのまま申請できないことを意味するわけではありません。
なお申請時の調査では、世帯の収入・資産等の状況がわかる資料(通帳の写しや給与明細等)の提出を求められることがあります。
制度の仕組みや各種社会保障施策等の活用について十分な説明を受けるためにも、まずは生活保護担当窓口での事前の相談が大切です。具体的な要否の判断や必要書類は世帯の状況によって変わりますので、お住まいの地域の福祉事務所に確認してください。
なお、住民税非課税かどうかの確認方法や判定に使う所得に関する詳しい解説は、下記の記事より一部を引用・参照しています。


