結婚2年目でめでたく第一子を妊娠したという彼女には、さらなる生活苦が待ち受けていました。
それまでは旦那さんの給料をなんとか貯蓄へ回していたそうですが、妊娠初期の体調不良によって長年務めた建築会社を退職した後は、旦那さんの給料ですべてを賄わなければいけない状態に…。
家賃に食費、妻が所有している車のローンもすべて受け持つ一家の大黒柱。
夫婦で細々と貯蓄してきた約100万円は、妊娠期間中の数カ月で底をついたそうです。
その後、彼女は出産し、生活のために生後3カ月の子どもを保育施設に預けて就職活動を開始しました。
現在は義母や実家から現金を借りることも珍しくないそうで、当分の間は貯蓄することは厳しい状況だと涙ながらに語る彼女。
こうして考えてみると、結婚後ではなく「妊娠出産子育て期間」が最も貯蓄しにくい時期だといえるのではないでしょうか。
結婚後に貯蓄額が増える人の特徴は
先ほどご紹介した彼女の例とは逆に、結婚後に貯蓄額が増える人もいます。
そうした人の中には「生活費はすべて夫が払ってくれる」「育児休業を取得したので毎月ある程度の収入がある」という人が少なくありません。
とくに女性の場合、結婚後や妊娠出産後に貯蓄できるかどうかは「夫の稼ぎ」に左右されるといっても決して過言ではないでしょう。
実際に私は、独身時代にすべて自分1人で支払っていた家賃・光熱費・食費を夫が支払ってくれるため、自分の給料はそのまま貯蓄へ回すことができています。
結婚後や出産後は貯蓄しにくい!
結婚前は約300万円あった貯蓄が、3年後にはマイナスになってしまったと話す友人。
結婚する相手の収入によっても異なりますが、彼女の話を聞く限り「結婚後や出産後に貯蓄することは難しい」と考えておいた方がよさそうです。
とくに妊娠中は女性が働きにくく収入も減りやすいですし、出産後は子どもにかかるお金が増えることは明らかです。
結婚出産後も変わらず貯蓄を行っていきたいのであれば、ファイナンシャルプランナーに相談してみる・家計に無駄がないか再確認してみる、などといった工夫も必要になってくるでしょう。
また、結婚・出産後の資金を確保するアイデアとしては「結婚式やハネムーンにお金を使いすぎない」「どちらかの実家で同居する」などといった方法もあるので、結婚前から考えておくと役立つはずです。
【参考】
※1「結婚後、毎月の貯金額は変化した?」マイナビウーマン
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
広瀬 あゆみ