4. 地方公務員に関する資料から読み取れるもの
今回紹介した「地方公務員の資料」を読むときの前提を押さえておきます。
4.1 配置場所で3つに分かれている
この調査では、職員を本庁関係、施設関係、その他関係に分けて集計しています。全体121万5705人のうち、本庁関係が59万8260人、施設関係が23万4260人、その他関係が38万3185人でした。
保育所や社会福祉施設は施設関係、福祉事務所はその他関係に入ります。同じ民生関係でも、働く場所は分かれています。
4.2 教員や警察官は含まれていない
教育関係の10万1106人は、教育委員会の事務職員や給食センターの職員などです。学校の教員はこの区分には入っていません。
警察官も別に集計されています。ここでの合計121万5705人は、この調査の部門別集計の対象となった職員の数です。
5. 【元自治体職員の実感】用件によって窓口が分かれている
筆者は自治体で国民健康保険と後期高齢者医療制度の保険料を計算する仕事をしていました。窓口での経験から、知っておくと役立つ点を挙げます。
5.1 保険料と税金は別の部署
国民健康保険料や後期高齢者医療保険料を扱うのは民生関係、住民税を扱うのは税務関係で、担当する部署が違います。同じ庁舎にあっても窓口は別です。
保険料の計算には住民税の課税情報を使いますが、決め方は別の仕組みです。住民税が下がったからといって、保険料が同じだけ下がるとはかぎりません。
5.2 どの制度の話かで行き先が変わる
生活保護は福祉事務所、介護保険は介護の担当課というように、制度ごとに窓口が決まっています。年金の相談は自治体ではなく年金事務所が受けています。
窓口では、まず何の相談かを聞いて担当につなぐことになります。用件が複数にまたがるときは、順番に回ってもらうことも多くありました。
6. 窓口に行く前に確かめておきたいこと
相談をスムーズにするための準備です。
6.1 通知書を持っていく
保険料や税の相談では、届いた通知書があると話が早く進みます。計算の根拠が知りたい場合も、通知書の番号から記録をたどれます。
前年の所得が分かる書類もあると、見込額の試算ができます。何を持っていけばよいかは、事前に電話で確認できます。
6.2 混み合う時期を避ける
保険料の通知が届いた直後や、年度替わりの時期は窓口が混み合います。時間に余裕を持って行くか、その時期を外すと待たずに済みます。
自治体によっては相談の予約を受け付けているところもあります。相談に時間がかかりそうなときは、予約の有無を聞いてみてください。
7. まとめにかえて
令和7年地方公務員給与実態調査によると、部門別職員数の合計は121万5705人で、最も多いのは民生関係の24万9809人でした。全体の20.5%を占めています。
内訳は保育所が9万2326人、福祉事務所が6万4110人、社会福祉施設が1万9904人、その他が7万3469人です。職種別に見ると福祉職の平均給与月額は36万4889円で、一般行政職の41万3968円より4万9079円低い水準でした。
自治体の窓口は用件によって分かれています。保険料や給付の相談に行くときは、届いた通知書を持って、何の相談かを決めてから訪ねてみてください。
参考資料
太田 彩子