東証マザーズ指数は年初来高値を更新
2016年4月19日の東証マザーズ指数(以下、マザーズ)は前日比+7.5%上昇の1,205.53となり、年初来高値を更新しました。2013年以降、マザーズは1,000の大台を超えると値動きが重くなり、その後、急落していましたが、今回はあっさりと1,200の大台を超えています。
個人投資家が注意すべきポイント
このように、非常に勢いがある市場であるため「気になって仕方がない」という個人投資家は少なくないと思われますが、マザーズは市場規模が非常に小さく「厚みのない市場」であることには注意が必要です。
具体的には、マザーズの時価総額は約4兆円と、東証1部の約500兆円に対して1%未満。4月19日の売買代金も東証1部の約2兆円強に対して、活況を帯びているとはいえ3,000億円強に過ぎないのです。
このため、資金力のある大手機関投資家が出入りするだけで相場が大きく乱高下してしまう可能性が高いことには十分に注意が必要です。加えて、上場社数は226社と、東証1部の1,951社の1割程度にとどまるため、特定の銘柄に資金が偏りやすいことにも留意すべきでしょう。
マザーズと名が付いたETF、ETNは2銘柄が上場
個別銘柄はよく分からないが、値動きがよさそうなのでマザーズと名が付いたETNやETFに関心がある、という個人投資家もいらっしゃるかもしれません。ちなみに、現時点では、そうしたETN、ETFは、NEXT NOTES 東証マザーズ ETN(2042)とマザーズ・コア上場投信(1563)の2銘柄が上場しています。
ただし、この2つの値動きは、時折、全く連動しないことがあります。前者はマザーズ指数に連動しているのに対して、後者は東証が選択した銘柄で構成される「東証マザーズCore指数」に連動しているためです。
実際、2016年3月31日の終値に対する4月19日終値の上昇率は、前者がマザーズ指数と同じ+18%上昇に対して、後者は▲5%下落になっています。
両者とも売買単位は1株からで手軽に投資を始められます。ただ、繰り返しになりますが、マザーズは「厚みのない市場」であるため、個別銘柄だけではなく指数自体も乱高下することが多いことにくれぐれもご注意ください。
■参考記事■
>>失敗しない投資信託の選び方:おさえるべき3つのNGと6つのポイント
LIMO編集部