家計を管理する上で、毎月決まった額を支払う項目『固定費』がありますね。家賃や水道光熱費、インターネットのプロバイダ料、学校の授業料や車のローン、分割払いの損害保険料などさまざまな固定費があると思います。

毎月、負担の大きさが気になるものの、どれもなかなか削れない。そう考えてしまいますが、『固定費の見直し=不要な支出の洗い直し』は家計で重要なポイントとなります。保険であっても見直しのできる可能性がありますので、昔契約したままだという場合や毎月の保険料の引き落としが負担だという場合は、一度、保険の見直しをしてみてはいかがでしょうか。

【1】 生命保険

自分に万が一のことがあった場合に備えて死亡保険に加入している方も多いですよね。一家の大黒柱である自分の身に何かあったら…家族への保障は必須だと感じると思います。ただし、保障内容や保障額は適切でしょうか。2つの例を見てみましょう。

住宅ローンを利用中の人

住宅購入時に住宅ローンを利用している場合、団体信用生命保険に加入することになります。返済期間中に主債務者に万一のことがあった場合、ローンの返済を保障するためです。住宅ローンを利用し始めるとそれから20年、30年という長期間、もしもの場合にはローン返済が免除されることになります。生命保険はそのことを踏まえた補償額で契約していくと良いはずです。過大な金額をかける必要はありません。

古くからの保険に加入しているケースと、特約などを追加しているケース

生命保険単体ではなく、特約を付けている場合はそれらが適切かどうかを考えていきましょう。三大疾病特約や介護特約など様々な特約を追加していると、月々の保険料も当然高くなります。また、古くからの保険に加入している場合、同じ保険料でも最近は保障の範囲が広がっています。保険料を抑えたプランも登場していますので比較してみましょう。

家族への心配が生命保険という形になっていると思いますが、遺族の生活については遺族年金などの公的制度もあります。必要以上の高額な保障額になっていないか、特約のために保険料が高めになっていないか、見直しをしてみましょう。

【2】養老保険

養老保険とは、満期保険金と死亡保険金が同額に設定されている貯蓄型の保険です。保険期間内に被保険者が死亡した時には死亡保険金を受け取ることができ、満期を迎えた際には満期保険金を受け取ることができます。保険に貯蓄の機能を含んでいますので、掛け捨て型よりも保険料は割高となります。

保険料の引き落としが負担だという場合、養老保険の保障額は減りますが、保険料の払い込みを停止扱いにする『払済保険』に変更する方法もあります。契約先の保険会社に相談してみましょう。

【3】医療保険

病気で入院した場合に備えて保障を考えることも大切なことです。ただし高額な日額の医療保険に関しては、本当に必要かどうかを再考してみましょう。医療費そのものに関しては、日本の公的医療には支払額に上限を設けた『高額療養費制度』もあります。また、ある程度の貯蓄があれば窓口負担以外の入院医療費にも対応は可能です。子どもの医療費についても、自治体から医療費の助成が受けられる年齢の範囲であれば、入院や手術を受けた場合でも医療費部分は不要になります。

保障に特約をたくさんつけている場合も保険料とのバランスを再検討してみましょう。健康状態によっては保障内容の見直しが可能です。必要な保障を絞りこんでいくと、さらに保険料を抑えられる可能性もあります。

保障額の見直しで家計とライフプランを適切に設計できる