財務分析も企業研究の手段の一つです。就活や転職活動では、難しく構えずに「売上高」「営業利益」「自己資本比率」の3つをチェックしましょう。それぞれの分析ポイントを解説します。

売上高

売上高からは、業界内でどれくらいの規模(パワー)を持つ企業かを知ることができます。過去数年分の売上推移を見れば、成長度を測ることも可能です。上昇や下降の理由まで探ってみると、経営状況がより詳しく分かるでしょう。

営業利益

営業利益は、「本業」で上げる利益を示す指標です。当期純利益は黒字でも、営業利益が赤字なら、本業以外でやりくりしていると考えられます。経営状況の良し悪しは「当期純利益」だけでは測れないのです。

事業ごとの実績を見ると、その企業の事業の優先順位も見えてきます。応募職種の部門の活況度や重要度から、個人的ポジションの将来性も予測できるものです。企業全体、および事業ごとの過去数年分の営業利益の推移をチェックしましょう。

自己資本比率

企業の運営資金は、自己資金(資本)と借り入れ(負債)で賄われます。自己資本比率とは、返金する必要のない自己資金の割合です。企業や事業の規模が大きいほど、負債の発生は必然であり、そのときの資本率が企業の安定性を示します。一般的には、資本率10%以上が理想とされますが、同業他社とも比較してみましょう。

逆に、自己資本比率が高すぎる(70%以上/同業他社比較で高い)企業は、保守的とも取れます。新規展開に消極的で、組織的に成長していく見込みが低いかもしれません。

まとめ

面接官は多くの候補者と向き合う経験を重ねていますし、多くの候補者を適切に評価するのが仕事です。手応えのない、NGな言動をする候補者に時間をかけている暇はない…というのが本音かもしれません。最低限、この記事でご紹介した項目はクリアするよう対策を取って臨んでください。

企業研究のための情報収集の手段はさまざまですが、今回紹介した3つの財務指標の分析も加えてみましょう。面接の随所で、面接官があなたの企業研究の「深み」に気づいてくれる瞬間が増えるはずです。

LIMO編集部