秋になると、コンビニや飲食店で「月見」を冠した商品を目にする機会が増えてきます。

かつては「月見バーガー」のイメージが強かったものの、現在ではハンバーガーにとどまりません。弁当、おにぎり、麺類、パン、惣菜、スイーツ、ピザなど、さまざまなジャンルに「月見」が広がっています。

2026年もいよいよ月見商戦が本格化してきました。

ローソンは2026年8月31日に「月見フェア」を開始し、計19品の月見をイメージした商品を2週連続で展開します。

一方、マクドナルドでは「月見バーガー」が今年で35周年。定番商品だけでなく、新商品やサイドメニュー、スイーツまで「月見ファミリー」として展開します。

なぜ、企業はここまで「月見」に力を入れるのでしょうか。2026年の月見商戦を見ながら、その背景を探ります。

ココがポイント
  • ローソンが「月見」を店舗横断型の秋フェアに。計19品を展開
  • マクドナルドの「月見バーガー」は35周年。KFCやモス、ピザハットなどにも広がる
  • 「月見」は企業にとって使い勝手のよい秋の販促テーマ

1. ローソンが「月見」を計19品展開

2026年8月31日から全国のローソンで始まる「月見フェア」で、まず目を引くのが商品数です。

今回、ローソンが展開する月見をイメージした商品は計19品。

弁当では「月見デミハンバーグ弁当」や「とろ~り月見つくね丼」、おにぎりでは「とろ~り月見おにぎり」、調理麺では「旨辛醤油だれの月見油そば」「月見にんにく塩焼そば」などをラインナップしています。

1/4

出所:株式会社ローソン

出所:株式会社ローソン

さらに、ベーカリー、惣菜、スイーツにも月見を展開。

「月見仕立てのメンチカツ」や「月見カスタードプリンタルト」、「バスク風ゴシュア~月見カスタード~」など、一見すると月見とは結びつきにくい商品まで登場します。

価格帯も税込168円の「月見仕立てのメンチカツ」から、754円の「月見デミハンバーグ弁当」まで幅広くなっており、ちょっとした一品から食事、スイーツまで、さまざまな購入シーンを「月見」でカバーしています。

さらに注目したいのが、発売日です。

8月31日から一部商品を発売した後、9月1日、9月7日、9月8日にも新商品を投入。

一度に19品を発売して終わりではなく、2週にわたって「月見」を展開する設計になっています。

2. マクドナルドの「月見バーガー」は35周年

月見商戦の広がりを考えるうえで、欠かせない存在がマクドナルドです。

同社が「月見バーガー」を発売したのは1991年。今年で35周年を迎えます。

月を愛でる秋の風習「お月見」をイメージして誕生し、1991年から毎年秋に期間限定で販売されてきました。

2026年は、定番の「月見バーガー」「チーズ月見」「月見マフィン」に加え、「炙り牛すき焼き風月見」や夜マック限定の「チーズチーズ倍月見」を展開。

2/4

出所:日本マクドナルド株式会社

出所:日本マクドナルド株式会社

さらに「北海道産バターとあんことおもちの月見パイ」「月見 マックシェイク 長野県産シャインマスカット」「黄金のたまごタルタルソース」まで揃え、バーガー、サイドメニュー、ドリンク、デザートの全8商品を「月見ファミリー」として展開します。

ここで注目したいのは、「月見」が一つの商品を指す言葉ではなくなっていることです。

月見バーガーだけではなく、パイやシェイク、ナゲットのソースまで「月見」の世界観でまとめ、商品名から秋のキャンペーンを束ねるブランドへと広がっています。

3. KFC、モス、ピザハットも「月見」に参入

そして現在では、月見商戦には幅広い飲食チェーンが参入してきています。

ケンタッキーでは2026年8月26日から「とろ〜り月見」シリーズ全5種を数量限定で発売。「ケンタッキーだからこそ楽しめる、たまごのおいしさ」をテーマに、月見フィレバーガーなどを展開しています。

3/4

出所:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

出所:日本ケンタッキー・フライド・チキン株式会社

モスバーガーでは「月見フォカッチャ~黄金チーズソース~」を展開。パルメザンチーズの香りを効かせた濃厚なチーズソースと、燻製したソーセージなどを組み合わせています。

4/4

出所:日本ピザハット株式会社

出所:日本ピザハット株式会社

ピザハットでは8月24日から11月1日まで、4種の月見ピザを期間限定で販売。

今年の主役として「すき焼き月見ピザ」を投入し、牛すき焼き肉、半熟たまご風ソース、春菊などを組み合わせています。

さらにペッパーランチでは、目玉焼きを乗せた「赤い月見ハンバーグ」「白い月見ハンバーグ」や「月見チーズチキンドリア」を、ファーストキッチンでは、おもちとたまごを組み合わせた「月見もっち」シリーズを展開しています。

こうして見ると、現在の月見商戦は、「月見バーガーを売る競争」から「自社の商品をどう月見化するかを競う競争」へと変化していることが分かります。