総務省が2026年8月7日に公表した家計調査(家計収支編)によると、2026年6月の消費支出は二人以上の世帯で1か月29万886円でした(前年同月比で実質3.3%の減少)。物価高が続くなか、子育て世代でも「わが家の貯蓄はこれで足りているのか」と気になる方が多いのではないでしょうか。

30歳代は、家計の土台をつくる時期です。まずは同じ世代がどれくらい蓄えているのかを、平均と中央値の両方で確かめておきましょう。

そこで今回は、30歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額と中央値を確認します。あわせて、この年代からすでに始まっている「貯蓄がある人・ない人」の差を、元証券会社員の視点でみていきます。

ココがポイント
  • 30歳代・二人以上世帯の平均貯蓄額と中央値はいくらか
  • この年代からすでに始まる「差」
  • 早く始めるほど、時間が味方になる

1. 【30歳代二人以上世帯の平均貯蓄額】中央値はいくらか?

金融経済教育推進機構(J-FLEC)が2025年に公表した「家計の金融行動に関する世論調査(2025年)」によると、30歳代・二人以上世帯の金融資産保有額は次のとおりです。

※金融資産保有額とは、預貯金だけでなく株式、投資信託、生命保険などを含んだ金額です。ただし、日常的に使う普通預金の残高は含まれていません。

1.1 30歳代二人以上世帯の貯蓄額(平均・中央値)

  • 30歳代二人以上世帯:平均1096万円/中央値311万円

平均は1096万円、中央値は311万円です。貯蓄がない世帯が17.6%ある一方、2000万円以上の世帯も12.5%あり、この年代からすでに差が生まれ始めています。

平均が中央値を大きく上回るのは、蓄えの厚い一部の世帯が全体を引き上げているためです。平均額だけをみて安心したり落ち込んだりせず、実感に近い中央値もあわせて、わが家の位置を確かめておきたいところです。

宮野 茉莉子
30歳代は、まだ差は小さく見えても、すでに二極化は始まっています。次のページで、差が生まれる背景と、時間を味方にする積立の考え方をみていきます。