令和元年10月1日、消費税率が8%から10%に引き上げられました。消費税率引き上げと共に、軽減税率、キャッシュレス・ポイント還元事業などの新しい制度もスタートします。

これらに便乗する形で、詐欺の発生が懸念されています。既に不審な電話がかかってくるなどの事例も発生しており、警察、金融機関、消費生活センターなどで注意喚起がなされています。消費税の引き上げに伴い、「現金やポイントが戻ってくる」などと言葉巧みに言われても、信用しないでください。お金に絡む話は一人で判断せず、家族、友人、警察に相談することが大切です。

特殊詐欺においては、騙すためのテクニックの一つとして、時事的な話題が使われることが非常に多く、今までにも、「各種自然災害」、「東京オリンピック・パラリンピック」、「改元」などが利用されてきました。

消費税引き上げ便乗詐欺

警察、金融機関、消費生活センターなどへは、以下のような不審電話の発生が報告されています。

・金融機関や役所を名乗り、「消費税率引き上げの関係で、年金生活者に社会保険料の一部が戻ることになった。お宅は〇万円給付されるので、キャッシュカードの番号を教えてほしい」と電話があった。

・クレジット会社を名乗り、「キャッシュレス決済によるポイント還元は 70歳以上の方は優遇される。手続きのためにクレジットカード番号を確認させてほしい」と電話があった。

「消費税引き上げ」「キャッシュレス」「ポイント還元」など、ニュースでもよく見聞きするキーワードを散りばめながら、現金やポイントが戻ると誘導する手口です。電話を信用した結果、個人情報や暗証番号が伝わってしまったり、ATMからの振込や現金の送付を促されたり、キャッシュカードやクレジットカードの交換に応じてしまったり、という被害に繋がっていきます。

特殊詐欺の実態