2026年9月に創立45周年を迎えるファミリーマート。
その節目に打ち出したのが、「いちばん働きたいコンビニ」を目指す新たな人材戦略です。10年ぶりにユニフォームを刷新するほか、髪色や服装の選択肢を広げる新しい身だしなみ基準「ファミマコーデ」を導入します。
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出所:株式会社ファミリーマート
さらに、採用サイトの刷新や録画面接、WEB面接の導入など、働き手を集めて定着してもらうための仕組みも変えていきます。
人手不足が続くなか、働き手の選択肢は広がっています。コンビニ各社にとって、商品や店舗数だけでなく、「どのような店をつくるか」「誰に働いてもらうか」も競争力を左右する時代になっています。
こうした時代の変化はコンビニの戦略にも大きな影響を与えています。ファミリーマート・セブン-イレブン・ローソンのコンビニ大手3社は今、何を競っているのでしょうか。直近の戦略から、次世代のコンビニ競争を読み解きます。
- ファミリーマートが「いちばん働きたいコンビニ」を掲げ、10年ぶりにユニフォームを刷新
- コンビニ大手3社の直近戦略を解説。次世代のコンビニづくりに向け、変わる競争軸
- スキマバイト市場の拡大も「働き手から選ばれる」競争を後押し
1. ファミマが10年ぶりにユニフォーム刷新。初の「Tシャツタイプ」を採用
株式会社ファミリーマートは2026年8月26日、創立45周年の取り組みとして、「いちばん働きたいコンビニ」を目指す5つの施策を発表しました。
その中心となるのが、10年ぶりとなるユニフォームの刷新です。2026年9月1日から、全国約1万6500店に新ユニフォームを導入します。
新たに採用するのは「Tシャツタイプ」のユニフォームです。なお、コンビニ業界で同タイプのユニフォームが導入されるのは初となります。
新ユニフォーム<長袖>表2/6
出所:株式会社ファミリーマート
新ユニフォーム<長袖>裏3/6
出所:株式会社ファミリーマート
ベースとなるのは、ファミリーマートが展開する衣料ブランド「コンビニエンスウェア」の代表商品「アウターTシャツ」です。
抗菌防臭加工を施した綿100%の厚手の生地を使用し、サイズはXSから11Lまでの全14サイズを用意。デザインを手がけたのは、「コンビニエンスウェア」のクリエイティブ・ディレクターを務める落合宏理氏です。
同時に導入するのが、新しい身だしなみ基準「ファミマコーデ」です。
「清潔感・衛生管理」「安全性」「良好な接客」という基本的な考え方を維持しながら、髪色や服装の選択肢を広げ、スタッフの自主性や個性を尊重する「マイスタイル」の考え方を取り入れます。
2. ユニフォームだけではない。ファミマが進める「いちばん働きたい」戦略
今回の取り組みで注目したいのは、ユニフォーム刷新が単独の施策ではない点です。
ファミリーマートは、人材に関する「募集」「採用」「育成」「定着」を一体で捉え、店舗で働く人を支える仕組み全体を見直しています。
採用面では、新コンセプト「ファミマjoin」を掲げ、「joyful(楽しさ)」「originality(自分らしさ)」「inclusive(包摂)」「nexus(つながり・連鎖)」という4つの言葉を軸に、働く人と店舗をつなぐ考え方を打ち出しています。
アルバイト・パート求人サイト「ファミJOB」も刷新します。新ユニフォームを着用した現役スタッフの姿やインタビューを掲載し、求職者が実際に働く姿をイメージしやすくします。
店舗に行かずに選考を受けられる「録画面接」「WEB面接」も導入。加盟店向けには、募集費用などを可視化できる採用管理システム上の分析ダッシュボードも提供します。
また、聞こえにくいなど、スタッフの特性を来店客に伝える「お知らせバッジ」も全国で導入します。希望するスタッフがネームプレートに装着することで、コミュニケーションの行き違いを減らし、心理的な負担の軽減につなげる狙いです。
お知らせバッジのイメージ4/6
出所:株式会社ファミリーマート
これまでコンビニチェーンの競争といえば、新商品や価格、出店戦略に注目が集まりやすいものでしたが、今回のファミリーマートの施策は、店舗を支える「人」そのものを競争力として捉え直す試みといえるでしょう。