「公務員なら、特技もない私でもリストラされず生活していけるかなと思って公務員になりました」という安定性に魅力を感じて公務員になったという30代の女性がご相談に来たことがあります。

一度も男性と交際したことがないまま30代になったそうです。

「合コンはかわいい子がモテるって聞いて、私が行ってもモテないし相手をがっかりさせるだけだから行ったことがない」

「婚活パーティーは既婚者も混ざっていると聞いて、行きたくない」

「婚活アプリに登録して、同僚にばれたら嫌だから登録したくない」

「結婚相談所はモテない人ばかりと聞いたから、入会したくない。それに、あそこは結婚したい人が登録するんですよね。そもそも結婚したいかどうかもまだわからないし」

「職場の人に紹介してってお願いしても、ドン引きされないか不安」

など、やる前から失敗を想定しリスクを回避して、結局はやらないという選択をするのです。

婚活や恋愛において、100%安心安全が保障されていることなんてありません。ありもしない安心安全を求めて、試しにやって経験値を積むということがないまま年齢を重ねてしまったことが大失敗なのです。

「派手にしたら市民から目を付けられる」と地味すぎる女性が多い

役所、教育機関で働く女性の多くが地味です。派手で注意される可能性があっても地味な分には安全なのかもしれません。

また、役所も学校も住宅街の中にあることが多いので、都会で働く同年代女性と接することが少ないでしょう。婚活の場で、公務員女性は地味すぎるのです。わかりやすい言葉を使えばブスで魅力がないのです。

あるアラフォー公務員女性は、もこもこブーツ、フリースのようなもっさりしたニット、学生のようなぱっつん前髪、ノーメイクで婚活イベントに参加しておりました。

「私、お化粧はしないタイプなんです」

というのですよ。大学生ならば、お化粧しないタイプはキャラとしてあり得たかもしれません。20代半ば以降で、まして結婚相手を探す場面でお化粧をしないというのはキャラではなく、ただのマナー違反なのです。

ある40代公務員女性が、自分で思う華やかな恰好で婚活したそうです。その写真を見せてもらったら、ネイビーのスクエアネックのブラウスを着ておりました。

どこが華やかなのかさっぱり分からなかったのですが、彼女にとっては「こんなに胸元があいた服を着たことがないから派手だと思った」そうです。

きちんとした格好、華やかな服装、エレガントな服装の基準がずれているのです。

しかし、お役所で女性の外見には指摘をしません。間違ったことをしているわけじゃないのに、選ばれないって理不尽かもしれませんね。

お役所の常識は婚活で通用しません。間違っているか正しいかではなく、魅力的か魅力的じゃないかが重要なのです。そこを柔軟に切り替えられない方は、公務員なのに独身のままでしょう。

【参考】
※1 「平成25年度 女性の製作・方針決定参画状況調べ」内閣府男女共同参画局
(b.行政 地方公務員の職種別・男女別職員数(全地方公共団体)参考)

田中 菊乃