ある程度の年齢とキャリアを重ねてくると、どんな職種においても、あらゆる意味で頭打ちになったり、モチベーションが沸きにくくなったりすることはあるのではないでしょうか。しかし、子どもが生まれると、まずは単純に子どものために生活を維持しなくてはならないという目的が生まれます。
さらに、前述したようなエンターテイナーな子どもの言動から、アイデアをもらうこともできます(これは職種にもよるかもしれませんが)。そして、仕事と育児を両立することで、マルチタスクのスキルがつき、頭打ちと思っていたところから、何度目かの成長期を迎えることができるのです。
そして何より、子どもを愛し、子どもに愛されることで精神的に満たされて、いつしか“大変”という感情が吹っ飛んでいる、というところも大きいと思います。
子育ては”大変”と”楽しい”の行ったり来たり
もちろん、これらのポジティブなところを都合よくフォーカスされて、「じゃあ、一人で子育てするのも余裕だよね」とパートナーに育児を任せっきりにするような人がいたり、子育てに対する法整備が甘くなったり、親子に対する社会の目線が無関心になったりしては考えものです。
しかし、子育てに“大変”に勝る楽しみや喜びがあることは事実。もっともっと、そう感じられるような環境作りや、情報の発信が必要ではないかと、筆者は思っています。
まだまだ母親5年目の筆者ではありますが、僭越ながらまとめさせていただくと……育児とは、“大変”と“楽しみや喜び”を常に天秤にかけ、ゆらゆらと揺れながら過ごしていく日々なのかもしれません。
高橋 美穂