2026年8月22日、第108回全国高等学校野球選手権大会は決勝を迎えます。
阪神甲子園球場で対戦するのは、夏の甲子園で4度目の優勝を狙う智弁和歌山(和歌山)と、夏は初の決勝進出となる健大高崎(群馬)です。
決勝は午前10時開始予定。夏の甲子園で豊富な実績を持つ伝統校と、初の夏制覇を目指す強豪が頂点を争います。
一方、今年の甲子園は、運営面でも大きな変化がありました。
全国大会では初めてビデオ検証が導入され、DH制も採用されました。初めて女性審判が試合をジャッジし、猛暑対策では試合開始時刻や観客の入場方法まで見直されています。
そして、現地観戦者にとって見逃せないのが入場料です。2026年大会からは、大会の日程や時間帯によって料金が異なる「カテゴリーA・B制」が導入されました。
具体的に甲子園決勝を現地で観戦するには、いくらかかるのでしょうか。決勝を戦う2校のプロフィールや見どころとともに、変わり続ける甲子園の現在地を解説します。
- 2026年夏の甲子園決勝は3度の優勝を誇る智弁和歌山と、初優勝を狙う健大高崎が対戦
- 2026年大会はビデオ検証・DH制・女性審判・猛暑対策など改革が相次ぐ
- 決勝の入場料は外野指定席1000円から。大会日程や時間帯で料金が変わる新制度を解説
1. 決勝カードは「智弁和歌山vs健大高崎」
決勝は、実績豊富な智弁和歌山と、新たな歴史をつくろうとする健大高崎の対決です。
智弁和歌山は和歌山市にある私立校で、今大会は3年連続29回目の夏の甲子園出場です。これまで夏の甲子園では2000年、2019年、2021年の3度優勝しています。2026年は2021年以来5年ぶりとなる決勝進出で、4度目の夏制覇を狙います。
今大会は2回戦で社(兵庫)を2-1で破り、3回戦では敦賀気比(福井)を下しました。準々決勝では仙台育英(宮城)、準決勝では横浜(神奈川)を破って決勝に進出しています。
対する健大高崎は群馬県高崎市の私立校です。春の選抜大会では2024年に優勝しており、全国制覇を経験しています。
ただ、夏の甲子園では今回が6回目の出場で初の決勝進出です。春の優勝旗に続き、初めて深紅の大優勝旗を手にできるかが最大の注目点になります。
準決勝では天理(奈良)との投手戦を1-0で制しました。打ち合いではなく、ロースコアの試合を勝ち切って甲子園初の決勝切符をつかんだことからも、投手力と守備力がチームの大きな武器といえます。
夏の甲子園で3度優勝している智弁和歌山が4度目の頂点に立つのか。それとも、健大高崎が夏初優勝という新たな歴史を刻むのか。両校とも全国トップレベルの実力を持つだけに、夏の歴史と新たな歴史が交差する一戦となりそうです。
2. ビデオ検証から猛暑対策まで。2026年大会で進んだ高校野球の改革
今年の甲子園では、大会運営やルールの面でさまざまな変化がありました。
大きな注目を浴びたのは、ビデオ検証の導入です。
高校野球で審判の判定を映像で再確認する制度が全国大会で本格的に採用されるのは初。対象となるプレーについて、監督が伝令を通じてビデオ検証を求めることができるというシステムになっています。今後は選抜高校野球大会や明治神宮大会でも実施される予定です。
実際に今大会では、ビデオ検証によって判定が覆れる場面もありました。
東日本国際大昌平(福島)と白樺学園(北北海道)の試合では、終盤のプレーで検証が行われ、判定が変更されました。結果、その後の決勝打につながり、新制度が実際の試合の流れと勝敗を左右し得ることを印象づけました。
また、2026年度から高校野球ではDH制が導入されています。プロ野球やメジャーリーグの世界ではおなじみですが、これまで高校野球では採用されてきませんでした。
DH制を採用すると、投手の代わりに打者を起用できるため、投手が打席や走塁で負う負担を減らせるほか、選手起用の幅も広がります。
全国大会で女性が審判委員を務めるのが初めてとなったことも、象徴的な出来事でした。日本高野連は女性審判委員5人を委嘱しており、長く男性中心だった高校野球の現場でも、競技を支える人材の多様化が着実に進んでいることを示す変化といえるでしょう。
ここ数年の大きな課題として挙げられている、猛暑への対策もさらに進みました。
2026年大会は8月5日の第1日に午後4時から開会式を行い、午後5時30分から第1試合を実施しました。第2日も午後4時開始で、第3日から第8日までは、朝の部と午後の部で観客を入れ替える2部制を実施しました。
また、午後の試合開始時刻を13時30分以降に設定するなど、猛暑の時間帯を避ける大会運営が行われました。
甲子園の改革は「伝統を守る」という観点から保守的な姿勢が続いていましたが、近年は「甲子園を続けていくために変わる」という方向に舵を切り始めており、積極的に新しい取り組みが試みられています。

