年収1,000万円プレイヤーの約3割が5時間睡眠——今年4月公開のハイクラス人材に向けたアンケート調査により、年収1,000万円プレイヤーの生活スタイルと睡眠事情が大きな話題となりました。一般に理想の睡眠時間が6時間〜8時間といわれる中、なぜ彼等は短時間睡眠で、優れたパフォーマンスを発揮できるのか。その秘密は睡眠時間ではなく、“睡眠の質”が左右する「睡眠満足度」にあるかもしれません。今回は、睡眠満足度と年収の関連性を考察していきます。

重要なのは“時間”ではなく“睡眠満足度”

「東北大学」による「年収と睡眠スタイルの関係性に関する分析」において、以下のような研究結果が公開されています。内容を要約してご紹介しましょう。

・睡眠時間の長さと年収に関連性はない
・睡眠に関わる生活リズムが安定しているほど年収が高い

これはどういうことか。まず、睡眠時間と年収に関連性がないのは確かです。「たっぷり寝れば稼げる!」というわけではなく、ショートスリーパーでも年収1,000万円を超える人がいるのは事実。重要なのは、睡眠満足度に影響する生活リズムのようです。

論文では「総合睡眠リズム安定度」と称し、就寝時刻や起床時刻など、睡眠に関する生活リズムが安定しているほど、年収が高い傾向にあることがわかっています。それが睡眠の質、ひいては睡眠満足度を高め、仕事における生産性も向上。結果、年収アップに繋がるのではないでしょうか。あくまでも仮説に過ぎませんが、睡眠満足度と年収に一定の関連があると筆者は考えます。

睡眠の質を高める5つのポイント

年収アップの秘訣は、睡眠満足度の向上にあると見ました。では、睡眠の質を高め、睡眠満足度を向上させる方法はあるのでしょうか。以下にポイントをまとめました。

・適切な生活リズムの維持
・生活習慣の改善(運動不足・ストレスの蓄積・過剰飲酒・喫煙など)
・就寝環境の改善(衣類の変更・枕の変更・照明の変更など)
・夕食以降にカフェインやニコチンの摂取を避ける
・就寝前にパソコンやスマートフォンを操作しない

優先すべきは、適切な生活リズムの維持。就寝および起床時間をパターン化することで、体内時計が規則正しくなり、入眠もスムーズになります。また運動不足や過剰飲酒・喫煙などの生活習慣も、できるだけ改善すべきです。これらは良質な睡眠を妨げる要因となります。夕食以降のカフェイン・ニコチン摂取、パソコンやスマートフォンの操作も同様です。

女性に関しては、手足の“冷え”も睡眠の質を低下させます。38度〜40度のお風呂にゆっくりと浸かったり、就寝前にマッサージやツボ押しで血行を促したりすると良いでしょう。さまざまな“冷え”対策を行うことで、質の高い睡眠が得られやすくなります。

自分の睡眠サイクルを把握する