「将来もらえる年金は、結局いくらなのか」——多くの人が一度は気になるテーマではないでしょうか。
公的年金は「2階建て」の仕組みで成り立っており、加入する制度や現役時代の働き方によって、将来受け取る金額には差が生まれます。
さらに、年金だけでは生活費が心もとないという方に向けて、年金に上乗せして受け取れる「年金生活者支援給付金」という制度も用意されています。
本記事では、公的年金の基本的な仕組みから、実際の平均受給額、そして年金生活者支援給付金の対象や給付額まで、順番に確認していきます。
この記事では、年金制度や平均年金月額などを以下の記事から引用しています。
この記事の3つのポイント
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公的年金は「2階建て」構造、1階が国民年金・2階が厚生年金 -
厚生年金の平均月額は15万289円、受給額には大きな個人差 -
要件を満たす老齢基礎年金受給者には年金生活者支援給付金も
公的年金は「2階建て」構造、その仕組みをおさらい
公的年金制度は、よく「2階建て」の建物にたとえられます。
1階部分にあたるのが全員共通の「国民年金(基礎年金)」、その上に積み上がる2階部分が、会社員や公務員などが加入する「厚生年金」です。
【1階部分】国民年金(基礎年金)の概要
- 加入対象:原則として日本国内に居住する20歳以上60歳未満のすべての人
- 保険料:国民年金保険料は所得にかかわらず一律ですが、年度ごとに見直されます(2026年度は月額1万7920円)
- 受給額:保険料を40年間(480カ月)すべて納付すると、満額を受け取ることができます(2026年度は月額7万608円)
国民年金の加入者は第1号から第3号までの被保険者に区分され、このうち第2号被保険者が次に説明する厚生年金にも加入します。
厚生年金の保険料を納めている場合、国民年金保険料を個別に支払う必要はありません。
同様に、第3号被保険者についても、個人で保険料を納める義務はありません。
【2階部分】厚生年金の概要
- 加入対象:会社員や公務員のほか、パートタイマーなどで特定適用事業所(※1)に勤務し、一定の要件を満たす人が国民年金に上乗せして加入
- 保険料:収入に応じて厚生年金保険料が変動します。ただし、保険料計算の基となる収入には上限が設けられています(※2)
- 受給額:加入していた期間や納付した保険料額によって個人差が生じます
※1 特定事業所:1年のうち6カ月以上、適用事業所における厚生年金保険の被保険者(短時間労働者を除く、共済組合員を含む)の総数が51人以上となる見込みの企業などを指します。
※2 厚生年金の保険料額:標準報酬月額(上限65万円)と標準賞与額(上限150万円)に保険料率を乗じて算出されます。
会社員や公務員の方は1階・2階の両方に加入しますが、自営業やフリーランスの方は1階部分の国民年金のみとなり、老後の年金は会社員に比べて少なくなりやすい傾向があります。第3号被保険者として扶養に入っている期間が長い方も同様に、2階部分の厚生年金が積み上がりにくくなります。
まずは自分がどのタイプの被保険者なのかを確認し、必要に応じてiDeCoなど別の制度で2階・3階部分を自分で補っていく発想を持っておくと、将来の見通しが立てやすくなります。
実際の平均受給額は?厚生年金と国民年金を比較
老後の暮らしを支える大きな柱となるのが、公的年金です。
実際の受給額は加入していた期間や現役時代の働き方によって大きく変わります。
ここでは、厚生年金と国民年金、それぞれの平均受給額と受給額の分布を確認していきましょう。
厚生年金の平均受給月額と金額別の分布状況
- 〈全体〉平均年金月額:15万289円
- 〈男性〉平均年金月額:16万9967円
- 〈女性〉平均年金月額:11万1413円
※国民年金の金額を含みます。
厚生年金受給額の分布(1万円ごと)
- ~1万円:4万3399人
- 1万円以上~2万円未満:1万4137人
- 2万円以上~3万円未満:3万5397人
- 3万円以上~4万円未満:6万8210人
- 4万円以上~5万円未満:7万6692人
- 5万円以上~6万円未満:10万8447人
- 6万円以上~7万円未満:31万5106人
- 7万円以上~8万円未満:57万8950人
- 8万円以上~9万円未満:80万2179人
- 9万円以上~10万円未満:101万1457人
- 10万円以上~11万円未満:111万2828人
- 11万円以上~12万円未満:107万1485人
- 12万円以上~13万円未満:97万9155人
- 13万円以上~14万円未満:92万3506人
- 14万円以上~15万円未満:92万9264人
- 15万円以上~16万円未満:96万5035人
- 16万円以上~17万円未満:100万1322人
- 17万円以上~18万円未満:103万1951人
- 18万円以上~19万円未満:102万6888人
- 19万円以上~20万円未満:96万2615人
- 20万円以上~21万円未満:85万3591人
- 21万円以上~22万円未満:70万4633人
- 22万円以上~23万円未満:52万3958人
- 23万円以上~24万円未満:35万4人
- 24万円以上~25万円未満:23万211人
- 25万円以上~26万円未満:15万796人
- 26万円以上~27万円未満:9万4667人
- 27万円以上~28万円未満:5万5083人
- 28万円以上~29万円未満:3万289人
- 29万円以上~30万円未満:1万5158人
- 30万円以上~:1万9283人
男性の平均月額は16万9967円、女性は11万1413円で、その差はおよそ6万円にのぼります。
受給額の分布を見ても、月1万円未満という方から30万円を超える方まで幅広く散らばっており、厚生年金は「平均」だけでは実態をつかみにくい年金だと言えるでしょう。
国民年金の平均受給月額と金額別の分布状況
- 〈全体〉平均年金月額:5万9310円
- 〈男性〉平均年金月額:6万1595円
- 〈女性〉平均年金月額:5万7582円
国民年金受給額の分布(1万円ごと)
- 1万円未満:5万1828人
- 1万円以上~2万円未満:21万3583人
- 2万円以上~3万円未満:68万4559人
- 3万円以上~4万円未満:206万1539人
- 4万円以上~5万円未満:388万83人
- 5万円以上~6万円未満:641万228人
- 6万円以上~7万円未満:1715万5059人
- 7万円以上~:299万7738人
一方の国民年金は、全体・男性・女性のいずれも平均5万円台に収まっており、厚生年金に比べると差は小さめです。
満額があらかじめ決まっている制度のため、受給額のばらつきも厚生年金ほど大きくありません。実際、最も人数が多いのは「6万円以上7万円未満」の層で、多くの方が満額に近い金額を受け取っていることがうかがえます。




