日本ハムと聞けば、多くの人がハムやソーセージを思い浮かべるだろう。
だが決算の中身を開けてみると、その看板商品が利益の主役ではないことに気づく。稼ぎ頭は別のところにある。まずは足元の株価と決算から確かめていきたい。
※本記事中の株価は、過去の株式分割の影響を調整した値を使用しています。
決算発表後に下げた株価
まず株価の動きを整理したい。日本ハムの株価は直近1カ月、おおむね6,100〜6,700円のあいだで推移してきた。ところが8月4日には前日比で8%を超えて下落し、5,796円を付けた。
この下げは、四半期決算の発表を挟んで起きた。増収を確保しながらも最終利益が減益となった内容が、市場の期待に届かなかった可能性が意識される。
もっとも、株価の反応は相場地合いや需給にも左右されるため、下落の理由を一つに断じることはできない。
足元のPER(株価収益率)は14倍前後、PBR(株価純資産倍率)は1倍程度にある。成長株のような高い評価ではなく、むしろ食品株らしい水準にとどまっている。
1Qは事業利益+20%、最終利益は減益
決算の中身を見てみよう。2027年3月期第1四半期の売上収益(IFRS)は3,849億円と前年同期比+8.7%、本業の稼ぐ力を示す事業利益は194億円と+19.5%の増益だった。
ところが、税引前利益はほぼ横ばい、親会社の所有者に帰属する四半期利益は108億円と▲5.6%の減益となった。本業と最終段階で明暗が分かれている。
本業が伸びた理由について、会社の説明によれば、主力の食肉事業で輸入食肉の適正な価格設定と在庫管理を進めたことが事業利益を押し上げた。一方、加工事業は中東情勢の影響で原料価格が高騰し、減益となった。
会社は通期の業績予想を据え置いている。本業が堅調でも最終利益が伸び悩み、上方修正には至らなかった。この温度差が、決算後の株価にも影を落としたと読み取れる。
上記の点を意識しながら、次の決算や今後の株価を追っていきたい。
