ハサミ一つで私たちの「もっときれいになりたい!」「かっこよくなりたい!」という変身願望を叶えてくれる美容師(ヘアスタイリスト)。華やかな立ち振る舞いや洗練されたセンスに憧れを抱く人も多いのではないでしょうか。

ライフスタイルやトレンドを支えてくれる存在ですが、実際の「お金事情」はどうなっているのでしょうか。

今回は厚生労働省のデータをもとに、美容師の平均年収のリアルや、年収アップを左右する現代ならではの働き方・稼ぎ方に迫ります。

1. 美容師の平均年収は388万5000円。平均年齢は30歳

厚生労働省が「令和7年 賃金構造基本統計調査」をもとに公表している就業者統計データによると、全国の美容師の平均年収および平均年齢は以下の通りです。

1.1 【美容師の平均年収・平均年齢】

  • 平均年収: 388万5000円
  • 平均年齢: 30.0歳

平均年齢が30歳と若い業界ということもあり、一見すると控えめな金額に思えるかもしれません。

しかし、美容師の収入構造には「個人差がつきやすい理由」が存在します。

2. 年収アップの鍵を握る「歩合給」と「ファン獲得」

アシスタントを経て一人前のヘアスタイリストになると、固定給だけでなく「歩合給」が適用されるケースが多くなります。つまり、指名客が増えて売上が伸びるほど、自身の収入にダイレクトに還元される仕組みです。

そのため、年収を高めていくためには「自分自身のファン(指名客)をいかに多く獲得できるか」が最大のポイントとなります。

3. SNSがキャリアを拓く!「セルフプロデュース」の時代へ

現代の美容師にとって、ファンを獲得するうえで欠かせないツールとなっているのが「SNS」です

近年では、SNS発信をきっかけに全国から指名客を集め、大きく稼ぐトップスタイリストも登場しています。

個人の発信力やセルフプロデュース力が、そのままキャリアと収入を大きく押し上げる時代になっているといえるでしょう。

4. 華やかなハサミさばきの裏にあるプロ意識

私たちが「一生、美しく」あり続けるために欠かせない美容師という存在。

彼ら・彼女らの華やかなハサミさばきの裏には、日々の技術研鑽だけでなく、自らの魅力を世に知らしめるセルフプロデュース力、そして競争の激しい業界でキャリアを切り拓くたくましさがあります。

次に美容室へ足を運ぶ際は、プロの技術はもちろんのこと、その背景にある「スタイリストとしての努力や工夫」にも注目してみると、いつもの施術が少し違って見えてくるかもしれません。

5. 【監修者コメント】稼ぐ人は"顧客資産"を持つ ― 平均年収388万円の先にある差

5.1 美容師の平均年収は30歳で388万円

私はアナリストとして、人や企業が稼ぐ力を「労働そのもの」と「積み上げた資産」に分けて見てきましたが、美容師の収入は、その違いがくっきり表れる仕事だと思います。厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査によれば、美容師の平均年収は388万5000円、平均年齢は30.0歳です。

5.2 平均の先にある「指名客」という資産

ここで見ておきたいのは、この388万円はあくまで"平均"であり、美容師の多くが歩合制で働いているという点です。歩合制とは収入が売上に連動する仕組みで、固定給と違って人による差が大きく出ます。そのカギを握るのが「指名客」です。指名客は、繰り返し来てくれる顧客基盤――企業でいえばブランドや常連客という"無形の資産"にあたります。近年はSNSが、この資産を全国規模に広げる装置になっており、発信力のある美容師は、技術という「労働」に加えて集客という「資産」を持つことで、平均を大きく上回っていきます。同じ資格・同じ技術でも収入差が開くのは、この資産の有無によるところが大きいのです。

5.3 「時間」と「資産」の両輪で考える

ですから、美容師を目指す方やキャリアを考える方は、目先の平均年収だけでなく、「自分の指名客やSNSという資産を、どう育てるか」という視点を持っておくと、長い目で見た収入の伸びしろが変わってきます。労働で稼ぐ力と、資産で稼ぐ力。その両輪を意識することが、これからの働き方の軸になるのではないでしょうか。

泉田良輔(CMA)

泉田 良輔

 

泉田 良輔

AIの時代、機械(ロボット)の時代といわれ、今後のはたらき方や仕事の仕方は変わりますが、髪を切るという習慣は残りますし、その専門職はそう簡単に機械には奪われないと思います。
こんな私でも、まだ、髪は切ります。

参考資料

LIMO美容部