たとえ収入が多くても貯金は勝手に増えて行くものではありませんよね。逆に収入が少なくても、支出をきちんと管理している人は着実にお金を増やすことができます。

お金が貯まらないという人は今の行動を見直して、意識的に節約しなければ、老後に大変な思いをするかもしれません。そこで今回は、お金が貯まらない人がやってしまいがちな無駄遣いや、年収別の貯金対策を紹介します。

30代・40代の貯蓄に見る現実と理想のギャップ

まずはある調査から貯蓄の現実を見てみます。SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が2019年3月に発表した「30代・40代の金銭感覚についての意識調査 2019」では、「貯蓄0円」と回答した人が約5人に1人という結果に。しかも2018年の17.1%から、2019年では23.1%に増加しているのです。

さらに、現在貯蓄できているという人の貯蓄額の調整平均※を見ると、30代が194万円、40代が196万円、全体で195万円。その一方で、「リタイアまでにいくら貯蓄があれば安心か」という質問への回答では、30代平均は4,955万円、40代平均は5,473万円と、思い描いている理想と実際に貯蓄できている金額に大きなギャップがあることがわかります。

※本調査では極端な値の影響を除外するため、10%調整平均(上位と下位からそれぞれ10%のデータを除外して算出した相加平均)を利用。

高収入でも陥りやすい、お金を使って後悔することは?

では、収入がある程度あったとしても、お金が無駄になった…と後悔することになるのはどんなケースなのでしょうか。以下に代表的なものを3つ挙げます。

やる気がない自己啓発

自己啓発は自分の意思で本気でやりたいと思わない限りなかなか身につくものではありません。たとえば、明確な目的もないのに英会話スクールに通ってみたり、資格試験の通信講座を受けたとしても、お金をかけるだけで終わってしまいます。単に周りがしているから、なんとなくやった方がいいと思ったからという曖昧な理由ではなく、本当に自分が必要だと感じ、今なら集中して学習できると思った時だけにした方が経済的ですし、身につきやすいものです。

ストレス解消のお酒

お酒の力を借りて仕事のストレスを解消するという人は少なくないでしょう。そんなタイプで収入がそこそこあれば、つい気が大きくなってハシゴ酒をしたり人におごったりして散財することも。お酒の席は普通の居酒屋でも1人5000円程かかり、回数が多くなれば簡単に出費が増えてしまうものです。ストレスを発散することも必要ではありますが、自分の身体と懐を痛めるような飲み方にならないように気をつけましょう。

むやみに生活水準を上げてしまうこと

高収入でも、その分出費が増えたら手元にお金は残りません。高級ブランド品や高級車に走ったり、高価な外食が習慣化してしまうと、何年たっても貯金が一向に増えないということに。頑張って働いたご褒美として年に数回の贅沢なら良いかもしれませんが、毎日の生活水準を上げると将来自分が苦しむことになりかねません。使いすぎ防止のため、毎月決まった金額を先取り貯金するようにし、残ったお金でやりくりするようにしましょう。

年収別に見る、貯金の仕方