何億〜何十億円レベルの資産を持つ富裕層というわけではないけれど、普通の人よりははるかにお金を持っている「準富裕層」の人たち。野村総合研究所によると、世帯の純金融資産保有額が5000万円以上1億円未満のレンジが準富裕層と定義されています。

そんな準富裕層の人たちは一体どのような特徴があり、どういう経緯でその資産を持つようになったのでしょうか。今回は、金融機関での勤務経験で筆者が見てきた準富裕層の人たちの特徴についてご紹介します。

金融機関で出会う準富裕層の人たち

金融機関では、多くの準富裕層の人たちと出会います。見た感じは普通の人とあまり変わりなく、それほど派手な生活をしているわけではありません。準富裕層の属性として多い職業は医師、弁護士などの士業、自営業や中小企業経営者、大企業の役員などです。

医師は特に多いのですが、彼らは非常に忙しく、金融機関の支店で見かけることはあまりありません。弁護士も同様です。一方、自営業の人たちは時間に自由が利くうえにお金関係の処理が多いので、銀行や証券会社などの金融機関に通い慣れている感じがします。

そういうわけで、医師や弁護士の場合は直接対面するよりも、PCなどの画面越しにお目にかかることが多いのです。ただし、証券会社のリテール営業員として入社した新入社員の多くは、開業医や中小企業の社長、大企業の役員などを狙うように言われます。そのために、昔ながらの方法で街を歩き回って大きな家を探し、訪問してみるということもあります。

そういうときによく出くわすのが、医師や士業の夫を持つ奥様です。そうした奥様方と仲良くなるように先輩や上司から言われる新人もいると思います。お金を稼いでくる本人には会えなくとも、彼女らと接触しておけばその先の開拓の余地があるからです。

準富裕層が資産を持っている理由