大学を卒業して意気揚々と入社したものの、約3割が3年以内に退職をしています。退職者の中には、大企業に入社した人も多くいます。

そこで退社者に大企業の良かったこと・悪かったことをお聞きしました。また、私達の働き方に関わる2018年6月から本格的に始まった「働き方改革」について見ていきましょう。

入社して3年目までに離職する若者

「入社したけど思っていた働き方と違った」と感じる若手社員も少なくありません。厚生労働省が発表した「新規学卒者の離職状況」における、平成27年3月に大学を卒業した就職者の3年目までの離職率は31.8%になっています。

多いという印象を受けるのではないでしょうか。しかし、平成16年3月卒のでは36.6%というさらに高い数字を出しています。それだけ会社とのミスマッチを経験している新社会人が多いということです。

大企業の良かったこと「給料」「刺激」「福利厚生」

大企業の良かったこととして以下のことが挙げられます。
・昇進すると給料が上がる
・優秀な上司や先輩が多くて刺激になる
・福利厚生が整っているので安定した生活を送れる
・研修制度が充実していてスキルアップのチャンスに恵まれる
・社会的信用が高いのでローンを組みやすい

一言でいうと「安定」という言葉がしっくりくるのではないでしょうか。就職人気ランキングで上位に入る大企業に入社できれば給与が高くローンが組みやすくなります。研修体制や福利厚生が整っているので、しっかり仕事に集中することができます。社会的信用が高いとさまざまなシーンでメリットを享受できるでしょう。

大企業の悪かったこと「出世競争」「全国転勤」「関係が希薄」

大企業の悪かったこととして以下のことが挙げられます。

・同期との出世競争が激しく、落ちこぼれると会社に居づらくなる
・全国に支店があり、いつどこへ転勤するか分からない
・会社の規模が多すぎて名前や顔を知らない同僚が大勢いる

部長や課長になれるのはほんの一握りです。激しい出世競争で人間不信に陥ることもあるようです。出世競争から脱落すると会社に居づらくなるのではないでしょうか。

大企業は全国に支店があり、いつどこへ転勤するか分からないという状況が続きます。海外へ転勤することもあるでしょう。家族を持つと、デメリットと感じるのではないでしょうか。また、会社の規模が大きくなると同僚との関係が希薄になりがちです。中小企業にあるようなアットホームな関係を望む人にとってはつらいかもしれません。

働き方改革の3つの目的