それでは、なぜモラハラをしてしまうのでしょうか。よくある原因がストレス。仕事や社会でのストレスを、家庭内で言葉の暴力という形で発散してしまうケースです。しかしそれとは別に、育ってきた環境に原因がある可能性もあります。
たとえば、完璧主義の家庭で育った場合。何でも親の言いなりになり、自分の言いたいことを言えずに成長してしまうことがあります。そうすると、大人になってからも本当の感情を出せずに間違った形で表現してしまうことがあります。
逆に、何でもしてくれる家庭で育った場合も要注意です。何でも親がしてくれると、全部親の責任にしてしまいます。朝「何で起こしてくれなかったの!」と親に怒るのがいい例ですね。そうすると、仕事でも家庭でも誰かに責任を押し付けようとするので、暴力的な言動になる可能性があるのです。
また愛情不足の家庭の場合も、精神的に不安定になりモラハラをしてしまう原因になります。こうした子供の頃の環境が、大人になってからの行動に影響を与えることもあるのです。
どんな理由でもモラハラは絶対にダメ!
モラハラの背景には、様々な理由が隠れています。しかし、だからと言って受け入れてしまうのはNGです。自分自身も傷つきますし、相手のためにもなりません。一番は、モラハラは嫌だとはっきり主張すること。相手はモラハラをしていることに気づいていない場合もあるので、まずは伝えることから始めましょう。
また、愚痴を聞いてあげるなど本人のストレスの原因に向き合ってあげると、少しずつモラハラが収まってくるかもしれません。離婚に踏み切る前に、自分でできることをまずはやってみましょう。
しかしそれでも解決しない場合は、周囲を頼ることも大切です。第三者の目で判断してもらうことで解決できることもあります。一人で悩まずに、信頼できる人やこうした問題を扱う相談窓口などに相談してみてください。
【参考資料】
『平成29年度 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別』裁判所 司法統計
『平成24年度 婚姻関係事件数 申立ての動機別申立人別』裁判所 司法統計
LIMO編集部