3. 物価高のなか、家計とどう向き合う?

貯蓄と生活意識のデータをふまえ、おひとりさま70歳代がこれからできることを2つの視点からみていきましょう。

3.1 「手取り」で家計を把握する

年金は、額面から介護保険料や税などが差し引かれて振り込まれます。家計を考えるときは、額面ではなく実際に手元に入る「手取り」を基準にすると、毎月使えるお金が正確につかめます。年金振込通知書などで手取りを確認し、毎月の支出と見比べてみましょう。

3.2 固定費と必要な支出にメリハリをつける

物価高のなかでは、すべてを切り詰めるより、固定費を点検して効果の大きいところから見直すのが現実的です。一方で、医療や食事など健康に関わる支出は無理に削らないことも大切。貯蓄に余裕がある場合も、必要なところには使いながら、メリハリのある家計を心がけたいところです。

4. まとめにかえて

今回みてきたとおり、おひとりさま70歳代の貯蓄は平均1489万円・中央値500万円。「貯蓄ゼロ」が約2割、「2000万円以上」が約25%と、世帯ごとに差が大きい状況です。高齢者世帯では55.8%が生活を「苦しい」と感じており、物価高のなかで家計の余裕を感じにくい世帯が少なくありません。

手取りの把握と固定費の見直し――まずはできることから手をつけたいですね。

参考資料

中本 智恵