5. まとめ

平均年収400万円で38年間働いた場合、今回の簡易試算では、国民年金と厚生年金を合わせて月額約13万7000円となりました。

ただし、実際の受給額は加入期間や現役時代の収入、賞与の有無などによって変わります。平均額や試算結果だけで判断せず、自分の見込み額を確認しておくことが大切です。

また、年金からは所得税や住民税、医療保険料、介護保険料などが差し引かれる場合があります。老後の家計を考える際は、額面だけでなく、実際に振り込まれる手取り額にも目を向けましょう。

まずは「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で年金見込額を確認し、不足しそうな分を貯蓄や就労収入でどう補うか考えてみてください。

6. 【監修者のコメント】この記事の総括とこれからの実務上の注意点

齊藤 慧

本記事で解説されている『平均年収400万円・勤続38年』というモデルケースは、ご自身の将来の年金収入をイメージするうえで非常に役立つ試算です。

注意したいのが『ねんきん定期便に書かれた見込額がそのまま口座に振り込まれる』と勘違いして、老後の予算を組んでしまうケースです。

公的年金からは、所得税や住民税、介護保険料などが天引き(特別徴収)される仕組みになっています。

そのため、額面の数字を基準に生活水準を設定すると、実際の手取り額とのギャップによって家計が赤字に転落するリスクが高まります。

老後資金の計画を立てる際、まずは額面から税金等が引かれた『実質的な手取り額』を保守的に見積もること。そして、その手取りの範囲内に日々の基本生活費をスリムに収めること。こうした基本的な内容を淡々と実践することが、将来の確かな安心につながります。

参考資料

加藤 聖人