2人目の育児中に感じた罪悪感は、以下2つをあげるママが多くいました。

①「待って」問題

「下の子が新生児~乳児期の間は、上の子に『待って』という場面が一日に何10回と発生します。授乳、おむつ替え、寝かしつけに加え、寝返りやハイハイが始まれば、目も手も離せません。
つい最近までは自分がママの一番だったのに、突然「待って」される毎日。自分も甘えたい気持ちで、怒ったりグズグズしたりします。待たせている間は、ママの心も辛いものです。

でも3人目になれば、待つのも上2人。1人のときと全然違います。テレビを見ながらきょうだい2人が笑う姿に、こちらも安心しました」

下の子が生まれた瞬間、上の子は「家庭の主役」ではなくなってしまう場合がほとんどです。下の子が新生児の間は、とくにその傾向が強くなってしまいがちです。

しかし上の子が2人になれば、けんかすることはあっても、寂しさは軽減されるのでしょう。ママの罪悪感も、2人目のときよりは少なくなるのかもしれません。

②愛情配分・表現問題

次に直面するのが、2人に等しく愛情を表現するという超難問です。
一般論として「2人目が生まれたら上の子を優先に」といわれますが、実際はどうしても下の子に接する時間が多くなります。

また、「上の子可愛くない症候群」といわれる現象がおとずれるママも。
下の子出産後、上の子のイヤイヤ期が重なったり、赤ちゃん返りが起こることもあります。産後の睡眠不足やホルモンバランスの影響もあって、上の子に対してイライラしがちになり、そんな自分に強く罪悪感を抱いてしまうようです。

しかし3人目の産後には「この現象が起きた際には、『またこの感情がきた。上の子たちのケアをしよう』と、しっかり理性的に意識できました」というママも。育児経験が多ければ、冷静になれる瞬間も増えるのかもしれません。

感情的になったときの切り替え方

①とにかく体を動かせば時間とエネルギーのロスが減る

子どもは食べこぼしが多いですが、子どもの人数が多いとその回数も2倍、3倍に…。うんざりしてしまうときもありますが、注意はほどほどに、動いてしまうことでラクだと感じることも多いようです。

「以前は子どもに食事を立て続けにこぼされると、その都度叱ったり、溜息をついたり、この後の段取りを思い描いて呆然としたりしていました。
ですが、同じことを何10回と繰り返す中で、次第に『さっさと行動するのが一番ラク』と気付きました。子どももこぼした瞬間に『しまった!』と思っているはずです。

今では『気を付けてね』と一度注意した後、あえて何も考えず先に体を動かして片付けてしまいます。これで時間とエネルギーのロスが防げるのです」

3人育児で、「自分の感情をコントロールできるようになった」と感じるママもいるようです。

②負の感情は最後まで発散してしまう

子どものグズりに対し、親が怒ることでエスカレートしてしまうことも多いですよね。「グズリの理由がわからない」「何をしても泣き止まない」というときも。3人の子どもを育てているママは、どう対応しているのでしょうか。

「わが家では、まずはうまく気をそらすためアレコレ試してみます。それでもグズり続けるなら、静観してそのまま感情を発散させてしまいます。
親に気持ちの余裕がないなら、一緒に泣いてしまうことだってあります。発散すれば頭が切り替わるのは、大人も同じ。自分の感情を意識することが大切だと、子どもたちと接するなかで学びました」

3人育児を知って変わったこと

最後に、3人の子を持つママに「2人目のときと変わった」と感じた点を聞きました。

まずは妊娠報告のとき。「2人目までは、『楽しみだね』『体に気を付けて』などポジティブな反応がほとんどです。ところが3人目となると、まず『えっ?』と驚かれました。そして半数以上の人に『うちは無理!』と言われました」

また、3人目の産後からは『さすが、3人のママは肝が座っている!』と言われるようになったとか。

そして、「世間を見る目も変わった」というママも。

「以前は子どもが3人は多い、と考えていましたが、関東、近畿、中国地方の3県で子育てを経験してみると、田舎では子ども3人の家庭は決して少数派ではありませんでした。両親の手助けが期待できる家庭が多いのかもしれません」

おわりに

育児においては感情を揺さぶられることが多々ありますが、その分だけ、自分自身と向き合うキッカケも増えます。また世間は、こちらが既婚・未婚や子持ち・子なしにかかわらず、「何か言いたいだけ」なのかもしれません。

子育て現場での経験を糧に、揺るがない、自分なりの生き方の答えを求める姿勢を、仕事や生活の他の部分でも活かしていきたいですね。

LIMO編集部