日本マクドナルドホールディングスの株主は個人が中心です。米マクドナルド・コーポレーションが議決権の35.37%を保有しながらも、株式の49.35%は「個人・その他」が所有しており、その数は約36万人と5年間で約9万人増加しました(2025年12月末)。

今回は個人投資家に人気の銘柄、日本マクドナルドHDに焦点を当てましょう。無料で食事ができる株主優待のほか、配当利回りや業績も併せて解説します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※決算情報・業績等は執筆時点での情報にもとづいています。

1. 1.マクドナルド(2702)株主優待は無料の食事券 配当金も増加傾向

日本マクドナルドHDの株主優待(商品引換券)1/8

日本マクドナルドHDの株主優待(商品引換券)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「投資家の皆様へ 株主優待・配当金」より著者作成

まずは株主が特典として受け取れる株主優待と配当金の概要を押さえましょう。

1.1 100株で「6食分」の引換券が年2回←条件は1年以上の保有

【日本マクドナルドの株主優待(6月末および12月末)】

  • 100株~299株:1冊(年間2冊)
  • 300~499株以上:3冊(年間6冊)
  • 500株以上:5冊(年間10冊)
    ※1冊…バーガー類、サイドメニュー、ドリンクの引換券が6枚ずつ(計18枚)
    ※いずれも保有期間1年以上が条件

日本マクドナルドHDの株主優待は食事券です。100株以上を保有すると優待券を1冊受け取れ、1冊にはバーガー類、サイドメニュー、ドリンクの引換券が6枚ずつ含まれます。

優待は6月末と12月末の半年ごと実施されるため、100株を保有すると年間では2冊の進呈です。バーガー類、サイドメニュー、ドリンクを1食分とするなら、年間12食分が無料となる計算です。

ただし、株主優待には保有期間の条件があります。条件とは、6月末と12月末時点において「保有期間が1年以上あること」です。

例えば、2026年6月末に初めて株主となった場合、株主優待の権利は2027年6月末に初めて発生します。なお、2026年6月末の株主となるためには、2026年6月26日(金)までに株式を購入し、翌営業日である6月29日(月)まで持ち越すことが条件です。

日本マクドナルドHDの株主優待イメージ(100株)2/8

日本マクドナルドHDの株主優待イメージ(100株)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「投資家の皆様へ 株主優待・配当金」より著者作成

1.2 配当金は2019年から引き上げ 2026年は年64円の予想

日本マクドナルドHDの1株あたり配当金(2016年12月期~2026年12月期)3/8

日本マクドナルドHDの1株あたり配当金(2016年12月期~2026年12月期)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「データシート 第56期 2026年(令和8年)12月期」より著者作成

配当金はどうでしょうか。日本マクドナルドHDは1株あたり30円の配当を続けていましたが、2019年12月期から段階的に引き上げてきました。今期の2026年12月期は、前期比8円の増配となる64円を予定しています。

なお、配当利回りは0.88%(2026年6月19日終値)と低水準です。配当金は徐々に引き上げているものの、足元の株価に照らすと妙味は乏しいといえます。

2. マクドナルド(2702)コロナも無傷の10年連続成長 今期の見通しは?

日本マクドナルドHDの業績(2016年12月期~2026年12月期)4/8

日本マクドナルドHDの業績(2016年12月期~2026年12月期)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「データシート 第56期 2026年(令和8年)12月期」より著者作成

株主優待や配当利回りだけでなく、業績にも目を向けてみましょう。

2.1 売り上げ快走 店舗ポートフォリオ改革で業績伸ばす

  • コロナ禍でも成長、全店売上高は10年連続増収
  • 店舗数11年ぶり3000店舗、入れ替え旺盛

日本マクドナルドHDの業績はおおむね堅調です。新型コロナウイルスの拡大期においても業績を伸ばしており、全店売上高は直近2025年12月期に8886億円となりました。全店売上高は10年連続で増加しています。

店舗数は2025年12月期で3025店舗と、2014年12月期以来となる3000店舗台を回復しました。この間、FC(フランチャイズ)化率は9.3ポイント上昇し、76.7%に達しています。さらに、新規出店および改装は累計3797店舗、閉店は同775店舗で実施しており、店舗の入れ替えにも積極的です。

日本マクドナルドHDの店舗数とFC化率(2007年12月期~2025年12月期)5/8

日本マクドナルドHDの店舗数とFC化率(2007年12月期~2025年12月期)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「データシート 第56期 2026年(令和8年)12月期」より著者作成

日本マクドナルドHDの出退店(2007年12月期~2025年12月期)6/8

日本マクドナルドHDの出退店(2007年12月期~2025年12月期)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「データシート 第56期 2026年(令和8年)12月期」より著者作成

2.2 2026年1~3月は増収増益 全店売上高9400億円台が視野

  • 1~3月は営業益4割増、全店売上高が好調
  • 2月に値上げ→月次売上は持ち直し、客単価の改善が支え

今期の2026年12月期は順調な滑り出しとなりました。第1四半期は全店売上高が前年同期比9.2%増となり、営業利益も同39.3%増と大きく伸びています。

続く第2四半期ですが、足元では持ち直しています。2026年2月に値上げを実施しており、3月は既存店売上高が前年同月比2.4%増まで鈍化しました。しかし、客単価の改善を主因に4月は同5.0%増、5月は同5.7%増まで回復しています。

日本マクドナルドHDの月次業績(2025年1月~2026年5月、既存店、前年同月比)7/8

日本マクドナルドHDの月次業績(2025年1月~2026年5月、既存店、前年同月比)

出所:日本マクドナルドホールディングス株式会社「IRセールスリポート」より著者作成

通期の見通しだと、売上高はFC化進展の影響で減少を見込む一方、全店売上高は前期比6.0%増の9420億円、営業利益は同2.3%増となる見通しで、引き続き利益を伸ばす計画です。

3. マクドナルド(2702)株価は高値から調整局面 消費減税は追い風か?

日本マクドナルドHDの株価(日足、1年)8/8

日本マクドナルドHDの株価(日足、1年)

出所:著者作成

日本マクドナルドHDの株価は2026年5月、2026年12月期の第1四半期決算を公表した翌営業日に前日比11.7%高となる8590円に上昇しました。しかし、その後は調整しており、現在は7240円、予想PERは27.9倍という状況です(2026年6月19日終値)。

注目は消費減税です。食料品などを対象とした消費減税は、一般に外食産業に逆風ですが、日本マクドナルドHDは事情が異なります。食料品と同じ軽減税率(8%)の対象であるデリバリーや持ち帰りの比率が高く、需要の流出を避けやすいためです。

ただし、減税に伴い値下げするかは明らかではありません。マクドナルドは、原則として店内飲食と持ち帰りで税込価格を統一しており、減税後も価格を据え置くことが想定されます。

もっとも、値下げしない場合もプラス影響が見込まれます。消費減税が持ち帰りも対象となり、かつ店内と合わせるため価格も据え置かれた場合、減税分が収益に上乗せされることが期待されるためです。

消費減税は「0%案」と「1%案」で調整が続いている状況ですが、報道では6月中にも最終判断すると伝えられており、日本マクドナルドHDにも注目が集まりそうです。

【免責事項】

  • 本記事は一般的な情報提供のみを目的としており、特定の株式の購入や売却について助言や推奨するものではありません。
  • 本記事上の情報に起因、また関連して生じた損害や損失に関しては一切の責任を負いません。投資判断は最新の決算資料や市場動向などをご自身でご確認の上、自己責任で行ってください。
  • 株主優待の内容や条件などは変更される可能性があるため、必ず公式サイトでご確認ください。

参考資料

若山 卓也