4. 貯蓄の有無を分ける3つのポイントとは?

年代別のデータを見ると、同じ世代でも貯蓄額には大きな差があることがわかります。

その違いが生まれる要因として、いくつかの共通点が考えられます。

4.1 お金の状況を具体的に把握しているか

貯蓄ができている人は、自身の収入や支出、資産状況を具体的に把握しているケースが多く見られます。

たとえば家計収支を確認することで、貯蓄ができない理由やお金の使い方を見直すきっかけになります。

また、現在の貯蓄額や毎月の積立額、将来どの程度資産が増える見込みなのかを把握することも重要です。

さらに、老後に受け取る年金額についても「ねんきんネット」で確認できます。

まずは将来受け取れる年金額を知ることで、老後資金づくりへの意識を高めやすくなるでしょう。

4.2 先取りで貯蓄する仕組みを活用しているか

忙しい毎日の中で継続的に貯蓄するには、自動的に積み立てる仕組みを利用する方法があります。

金融機関によっては、給与日に一定額を積み立てる自動積立定期預金などのサービスを提供しています。

こうした仕組みを利用することで、無理なく貯蓄を続けやすくなります。

4.3 お金に関する情報を集めているか

資産運用に対して不安や難しいイメージを持ち、情報収集そのものを避けてしまう人も少なくありません。

しかし、知識の有無によって選択肢は大きく変わります。

まずは情報に触れ、自分で調べたうえでリスクを理解し、自身のリスク許容度に応じて判断することが大切です。

資産運用にはリスクがある一方で、効率的に資産形成を進められる可能性もあります。

お金に関する情報を積極的に取り入れることが、将来の選択肢を広げる第一歩になるでしょう。

5. 継続決済(サブスクリプション)の「自動契約」を洗い出す

単身世帯が家計の構造リスクを払拭し、年代別の中央値を超えて確実な資産を積み上げるためには、生活の満足度を下げるような極端な食費節約に走るのではなく、毎月自動的に銀行口座やクレジットカードから引き落とされ続ける「無自覚な継続コスト」を遮断することが最も即効性のある解決策となります。

この記事を読み終えたら、いまお手元にあるご自身の直近半年間の「クレジットカード利用明細(またはWEB口座の自動引き落とし履歴)」を開いてください。

そして、毎月(または毎年)決まった日付に決済されている「定額継続サービス(動画・音楽配信、クラウドストレージ、有料アプリ、不定期利用のスポーツジムやオンラインサロン等)」の項目をすべて抽出してリストアップし、その月額合計を12倍して『年間流出総額』を割り出してください。

単身者の家計においては、過去に契約したサービスが検証されないまま自動更新され、年間で数万円規模の使途不明な固定流出となっているケースもありえます。

抽出したリストの中から、「直近1カ月間、一度もログインあるいは利用していないサービス」を即日解約してください。生活の質に一切悪影響を与えない無駄な自動決済を封鎖し、そこで浮いた月数千円〜数万円の資金をそのまま給料日の「先取り積立設定」へと組み替えること。

個人の記憶や忍耐に依存しない資金経路の修復こそが、おひとりさまの経済的自立を守り抜くための確実なアプローチとなります。

参考資料

齊藤 慧